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サイコドクターあばれぶらり旅
あばれあばれて七年余
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風の吹くままぶらり旅
嗚呼サイコドクター何処へゆく

2006-04-02 [Sun]

同時代の記録を更新 Gg[ubN}[N

 精神界の帝王 島田清次郎on the Netですが、同時代の記録を更新。少年時代からデビュー後までの島田清次郎の姿を伝える文章をいくつか追加したのだけど、これがいかにも島清。どこまでも期待を裏切らない男である。

 まず、少年時代の島清を知る林正義の回想にはこんな風に書かれている。

 独り住まいをさびしがるどころか、驚いたことには、小学五年ころから、同年もしくは一級上の女子同校生にさかんに附け文を送るという始末で、しかもかれのねらう少女はいわゆる才えん型ばかりで、勉強もでき、みめかたちも整っていないことには相手にしないという調子だった。

 とにかく、相手の少女から返事のくるまで根気よく今日からみれば全くあどけない附け文を、それも差出人名義は“黒坊から”の一点張りで、盛んにラヴ・レターを郵送していた。

 相手の少女が自分に興味をもっていようが、いまいが、そんなことは一向お構いなしで、自分がモーションをかければ、いかなる女性でもなびくにきまっているといったような一つの信念に似た気位と心臓の強さを自負していた。

 島清という男は少年時代から、そうした型に属する心臓男だった。

 小遣いには余り不自由しなかったらしいかれは、夏がくると、われわれ友達を誘って、金石や小舞子の海水浴場へよく出かけたものであるが、かれはいつも女子の海水浴場へ突入、裸体の女性群が逃げまどうのなかへ動ずる色もなく、あたりをへいげい――実際へいげいといった方が一番よく当っているが――それでも目元や口元に野性的ではあるが、どことなく魅力的な愛情をひらめかすことを忘れぬ表情で、憶面もなく泳ぎまわるという始末だった。

 この場合遊泳中の女性群が逃げようが逃げまいが、また同行の男性友達が迷惑を感じようが、感じまいが、一向気にかけるというようなことなく、逆にそうした大胆不敵さを同行の友人に得々と誇っているというようなジェスチュアをとっていた。

 われわれは驚いたり、迷惑をしたり、それでいてかれを引きとめることもできず、いつもかれの心臓には押され通しだった。

 少年時代から、島清は島清だった。

 続いて、少年時代からの親友だった橋場忠三郎はこう書く。

 君は、少年時代から友達同士で遣り取りする手紙でゝも、兄か様でなければ承知せず、偶々君で呼びかけたりすると大変機嫌が悪かつたものだ。尤も君の方でも、実は他人から然う呼んで貰ひたなさからだらうが、滅多に君と呼びかけて来なかつたけども。――

 勿論、誰れにだつて其様な傾向はある。けれども君のは殊に其れが甚だしく且つ露骨だつた。鳥渡(ちょっと)したことだが、これは如何にも君らしくて大変面白いと思ふ、ところが一層面白いと思ふことは、その後何年かを経過し少年から青年となつた君の上に猶、否、より甚だしき程度に進んだ其の傾向が看取し得られることだ。病的で何となく不自然のやうにすら感じられる。と言ふと嘸(さぞ)かし君は、真つ赤になつて怒るに違ひなからうが、君のその余りにも大なる、最初はあり余る稚気から生まれ途中反抗的に増大した君のその自信と傲慢とは、心ある者をして反感や不快よりも寧ろ同情と愛とを抱かしむるが如き性質のものである。

 さすがに親友らしく、島田をよく観察している。

 また、デビュー直後の島清について、島清の師にあたる仏教思想家の暁烏敏は、こんなエピソードを紹介している。

同君はまだ二十一歳の青年です。先日講習会に来て話しました。その折彼は、「今夜誰の話をきかなくても私の話さへきいたらよいのです」と言ひ、「私は話せと言はれてもめつたに話したことはありませんが、今夜は話したくなつて話します。諸君は今夜私の話を聞くのは幸福です」とやりましたので、皆があまりのその自信のある言葉にドツト笑ひましたが、私はその痛ましい真実の叫びに同感をしました。『地上』もこの調子で書かれてあるのです。

 これらの文章が書かれたのは、『地上』が大ベストセラーになり、島清が絶頂期にいた頃。そうした時期にすでに、島清の大言壮語と傲慢さに、橋場は「同情と愛」を感じ、暁烏は「痛ましい」と表現しているのは、さすが島田をよく知る親友と師匠ならではの慧眼といえるだろう。

 

 さて『地上』のヒロインであり少年時代の島清の憧れの人であった「和歌子」という女性について、前述の林正義はこのように記している。

 和歌子という女性は当時の金沢女性の標準からいうと良くいえば進歩的なタイプだったが悪くいえばいわゆるお転婆娘といった感じの、見方によれば姉御型であり、伝法はだでもあった。

 顔立ちは大和なでしこ型でなく、どちらかといえば変装でもしたら、いわゆる男装の麗人とうたわれたかも知れない。

 そして、のちに島清が失墜する原因となったのは、陸軍少将令嬢舟木芳江という女性とのスキャンダルなのだが、その舟木芳江のその後の消息を、陶山密という人物が書いている。

 筆者も甦生の舟木芳江には数回会つたことがある。あたかも水泳選手のようによく整つた健康的な姿体の持ち主で、どつちかといへばクララ・バウ式丸顔の美人に属する。だから彼の女に水泳着を着せてダイビングをやらしてみたいと筆者は思つたのである。然し歯切れのいゝ口調で、真直に対者の眼を見ながら、ぱきぱきと物をいふ点には左翼的な鋭角的な魅力を感じさせるのである。

 ちなみにクララ・ボウというのはこういう人。当時の人気女優である。

 さらにもうひとり島清が(一方的に)恋した相手としては、社会主義者堺利彦の娘、堺真柄がいるのだけれど、この女性も18才にして社会主義団体を結成した才媛

 少年時代から好みのタイプが一貫していてなんとも微笑ましい。わかりやすい人である。

Tags: 島清
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_ リリト (2006-04-20 [Thu] 05:52)

こんにちわ。このブログのお陰で島田清次郎に惚れました。<br>他のカテゴリもすごく面白い。勝手ながら、うちの会社のポッドキャスティングで「あばれ旅」、紹介させて頂いてしまいました。これからも、すごい読み物を書き続けて下さいね。

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