私が小学生だったころのこと、私たちの間には「黄色い救急車」の噂が広まっていました。
 「頭のおかしい人は黄色い救急車が迎えに来て、鉄格子のはまった病院に連れて行かれる」という噂です。
 生まれ育った地方によっては、「緑色の救急車」なら知ってるよ、という人もいるかもしれないし、「青い救急車」として覚えている人もいるかもしれません。
 なかには、噂ではなく事実だと思っていた人もいるのではないでしょうか?
 今思えばどう考えてもそんな派手な車で患者さんを搬送するわけはありませんし、実際、精神病院にそんな車は存在しません。私は今は精神科医として精神病院で働いていますが、そんな車で患者さんが運ばれてくるのを見たことは一度もありません。
 「黄色い救急車」の話は「口避け女」や「人面犬」と同じような都市伝説なのです。
 しかし、不思議なことに、都市伝説や噂関係の本にも、この「黄色い救急車」の話はほとんど載っていません。
 載ってないなら自分で調べてしまえ、というわけで、98年12月29日から「黄色/緑色の救急車」伝説についてのアンケートページを設置、調査を開始しました。
 「黄色い救急車」の噂はなぜ広まったのでしょうか。
 そして救急車の色の地方分布はどうなっているのでしょうか。
 ここは「黄色い救急車」の謎を研究するページです。

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アンケート集計結果
アンケートのコメント集
精神病院と都市伝説――黄色い救急車をめぐって「こころの科学」93号掲載の小論

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