2006-04-29 [Sat]
▼ Vフォー・ヴェンデッタ
なんのひねりもない、真正面からの革命礼賛映画だったので、ちょっとどう反応すればいいのか困った。今の時代にこれをやるというのは、やっぱりノスタルジーとしかいいようがないんじゃなかろうか。
モチーフとしては、『巌窟王』(作中にも映画が登場する)+『オペラ座の怪人』といったところなのだろうけれど、日本人なら浦沢直樹を連想するはず。「ともだち」が支配する世界で、第39次中央アジア紛争に関わった人々が次々と殺されていく話みたいな。作劇が古典的、というかいささか古くさいところまで浦沢直樹っぽい。ただ、浦沢ならこの話で20巻分は引っ張るだろうけど。映画だと、いきなりなんの伏線もなくウィルス事件の話が出てきたりと、あまりに駆け足すぎるきらいがある。長い原作を無理矢理2時間に収めたような印象があるのだ(実際そうなんだろうけど)。
現代社会批判としても、あまりに60年代的すぎるメッセージは中途半端に思える。原作は未読なのだが、もっと魅力的な話なんだろうか。
妻は、Vとゴードンはかつてホモセクシュアルな関係にあって、イヴィーが独房で発見したメモはそれを女性に置き換えてVが記したものだろう。朝食に同じ料理を作っていたのはそのためだろう、という説を唱えていたが、それはどうかな(★★★)。
▼ レゴによるCD射出装置
CD射出してどうする、という気もしないでもないが。
レゴで作られたCDを撃ち出す装置。via『サイコドクターぶらり旅』
これ、武器でしょ。自動で次弾(?)装填してるし。"eject a CD disc"って書いてあるけど、"eject"っていうより"shoot"...
V、未見ですが原作者が映画に自分の名前をクレジット<br>してくれるなと言ったほどの出来だそうですね<br>http://uk.movies.yahoo.com/21032006/5/vendetta-creator-doesn-t-want-credit-0.html<br>Never Ending Storyの時の騒動を思い出しました
原作者との反目はVはだれか、の解釈による意見の差かもしれません。<br>Vはヴァレリー本人ではないか、との見方もできるようですし、言論統制シーンが同性愛弾圧に偏っているので。