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観た! やっぱり穴場上野はすいております。
とりあえず報告まで。
……と思ったんだけれど、いくつか。
・プログラムブックに、「岸川真」というライターが「SFとしてのマトリックス」について書いているので(「K川H樹が、3年後にSFの時代が来ると予言した」などと書いてある)、もしやあの人の変名か、と疑ったのだけれど、文章の特徴からしてどうも別人のよう。
・男の武器ドリルが大活躍するのに萌え。
・戦闘表現は完全にアニメ。押井とか大友とかが大好きなことがあまりにもあからさま。
・モニカ・ベルッチの出番これだけかい!
・いきなり脇役キャラがベタな人情話始めるのはどうか。別にこういう話観たくてマトリックス観に来てるわけじゃないんだし。
・トリニティの首から血が出てたり出てなかったり。もうちょっと編集をどうにかすればいいのに。
・前作で投げ出された謎はいかに解かれるのか、とか勢い込んで観るんじゃなく、ゆったりとした心持ちで観るのが吉。単体の映画として観ればかなり面白い。ただ三部作の完結編としては……。
・詳しい感想は後日。
うーん、なんだか消化不良。これは、広げすぎた風呂敷を閉じきれなかったんじゃないかと。リローデッドで出てきた山ほどの謎のほとんどには明確な解決なし。まあ予想はついたことですが。しかし、ネオがリアル・ワールドでセンティネルを止められた理由を、たった一言の台詞で済ませるとは思わなかった。
確かに、ネルフ本部に使徒侵入! といった趣きのザイオン攻防戦は大迫力ではあるのだけれど、こういう敵の大群がわらわらと襲いかかる戦闘シーンというのは、すでに『スターシップ・トルーパーズ』や『ガメラ2』でお馴染みのもので、それほどの目新しさはありません(確かにそうした過去の作品を上回るほどの迫力があることは認めるけれど)。それに、こんなふうにとにかく並はずれた物量で押し切るCG戦争スペクタクルというのは、観客がマトリックスに期待するものとは違うんじゃないかなあ。少なくとも私は、『マトリックス』を最初に観たときに、あの様式美に満ちた戦闘シーンに衝撃を受けたんだから。今回の戦闘は、ザイオン攻防戦にせよ、スミスとの一騎打ちにせよ、様式美という言葉にはほど遠い。なんだか『マトリックス』らしさがなくなって、ふつーのSF戦争映画になってしまったような印象だ(いや、ふつーのSF戦争映画だと思って観れば充分おもしろいのだけど。ミフネとキッドのエピソードはベタだけど泣けるし)。
結末には賛否両論あるだろうけれど、少なくとも「レボリューションズ」というタイトルにふさわしい結末ではないような。ここは嘘でもいいから、もっと祝祭的で高揚感のあるエンディングを見せてほしかったところ。
あと、あのパワードスーツ、ちょっとは操縦者を守る装甲つけた方がいいんじゃないか?(★★★☆)