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80分しか記憶を保つことができず、服のあちこちにメモを貼り付けている男の物語……というと、映画『メメント』が思い浮かぶけれど、この小説はサスペンスでもミステリでもない。タイトルからちょっとSFを期待したりもしたのだけれど、SFでもファンタジーでもない。
かつて天才的な数学者だったが、交通事故で頭部に外傷を負ったことにより1975年で記憶が止まり、それ以降のことは80分しか記憶が残らない「博士」。その家政婦として雇われた「わたし」。そして10歳で阪神タイガースファンの「わたし」の息子の3人の心の交流を描いたのがこの物語。
タイトル通り、数学の世界が重要な要素を占めている物語なのだけれど、数学の美しさ、奥の深さが充分には表現されていないのが難点。なんだか参考文献に記されている入門書の記述をそのまま引き写したみたいで、あまりにも底が浅く感じられてしまうのだ。e^(pi*i)+1=0という有名な式ももちろん出てくるのだけれど、ただこの式を出すだけじゃダメでしょう。式というものはその意味を知ってこそ美しさがわかるというものなのだから。
『ルール』の続編。ただし、共通する登場人物は警備員の女性とあとひとりだけ。ストーリーも全然前作とは関係なし。まあ、ストーリーとはいっても、ひたすらバカが右往左往してひとりずつ殺されていくだけなのだけれど。結末では伏線も何もあったもんじゃなく、誰でも交換可能な「意外な犯人」が明かされるのもこの手の映画のお約束。しかし、いくらなんでもフェンシングマスクの殺人鬼はないだろう。実に頭が悪い映画であります。
ただ、最後の最後でいきなり前作の某重要キャラが登場してヒッチコック・パロディをやるのには、不覚にもにやりとしてしまいました。このセンスが本編にもあればよかったのに(★☆)。
"The Wave"という雑誌がサンフランシスコ市長候補者6人にインタビューしたそうな。そのときの質問内容がこれ。
誕生日に誰かがあなたに牛革の財布をくれました。あなたはどうしますか?
あなたには小さな男の子がいます。男の子はあなたに蝶の標本と標本を殺すための毒瓶を魅せてくれました。あなたはどうしますか?
テレビを見ていたら、突然腕に蜂がとまっていることに気づきました。あなたはどうしますか?
砂漠を歩いていたところ、足下に亀が這ってきました。あなたは亀をひっくりかえし、甲羅を下にして砂の上に置きます。亀は足をばたつかせていますが、どうしても元に戻ることができません。それでもあなたは亀を助けません。どうしてですか?
あなたのお母さんについて、一言で表現して下さい。
どっかで訊いたことのある質問のような。実はこれ、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に登場するフォークト・カンプフ検査なのだ。リンク先では、これを元にして、各候補者が人間なのかレプリカントなのか判定しております。確実に人間だと判定されたのは一人だけらしい。
誰か、自民党総裁選の候補者にも訊いてみてくれないかなあ。
「5秒ルール」とは、「床に落ちた食べ物でも落として5秒以内ならきれいなので食べられる」という、よく知られているけれど根拠不明のルールのこと。ジリアン・クラークという高校生の女の子が、イリノイ大学での夏休み実習で、このルールの科学的有効性について研究したのだそうだ。
彼女によれば、5秒ルールの誕生はジンギスカンの時代にまでさかのぼる! ジンギスカンは、床に食物を落としてどれくらい安全かを初めて定めたのだけれど、彼の基準は今よりかなりゆるくて、5秒ではなく12時間だったとか。
ジリアン・クラークの研究の結果はというと、
・70パーセントの女性と56パーセントの男性が5秒ルールを知っている。そしてそのほとんどが落ちた食べ物を食べるかどうかの決定に使っている。
・大学の床は微生物学的にはかなり清潔である。
・女性は男性よりも床に落ちた食べ物を拾って食べる傾向がある。
・クッキーやキャンディーは、カリフラワーやブロッコリーよりも拾って食べられやすい。
・微生物によって汚染された床に食べ物を落とした場合、食べ物は5秒たたないうちに汚染される。
研究自体よりも、「5秒ルール」がアメリカでもよく知られていることにびっくりです。てっきり日本ローカルなものだと思ってたよ(日本じゃ「3秒ルール」の方が一般的だけど)。しかし、アメリカ人の女性って、そんなに床に落ちたものを食べてるんですか。
ルーシー・リュー、アントニオ・バンデラス、レイ・パーク(ダース・モールの人……と永遠に言われ続けるんだろうか、この人)出演のアクション映画。監督はタイ出身のカオス。
内容のなさを火薬量でごまかしているような映画。全体としてはきわめて退屈なんだけれど、とにかく火薬の量がハンパではなくて、最初から最後まで爆発、爆発、爆発の映画なのである。『ブレードランナー』っぽい演出はちょっと安っぽく感じられるし、ストーリー的にはむりやり「家族」で落とすあたりが鼻につく。ただし、非情な女スパイを演じたルーシー・リューははまり役。『チャーリーズ・エンジェル』よりこっちの方がはまってます(★)。
初対面の男二人で焼肉をつついてきました。
初対面ではあるのだけれど、私の方は10数年前からの彼の一ファンでして、いろいろと二人でしゃべれて幸せでありました。