4月30日(金)
さて、4月1日に日記猿人への更新報告をするようになってからちょうど1ヶ月になるので、この1ヶ月を振りかえっておこう。(ほぼ)毎日律儀に更新報告をおこなうことによって、アクセス数は増えたのか否か。
なお、アクセス数の集計は、このページ下にあるカウンタを借りているInternet Countというサイトの統計による。ただし、このサイトの集計はReadMe!よりも一日20〜50カウントほど多めに出る傾向があるほか、サイトがアメリカにあるため17時間の時差がある。つまり、日本時間で5月1日の17時にならないと4月分の集計は終わらないのだ。
まず総アクセス数は、3月11971カウントに対し、4月10844カウント。減ってるよ(笑)。まあ、4月は3月より1日少ないのも理由の一つだろうが、これはとても1日では埋まりそうにない差である。つまりは、更新報告の効果は全然なかったということになる。なんだか力が抜けてくるような結果だなあ。
また、日記猿人の月間得票数は323票。上旬には30〜40位にいたのに日がたつにつれどんどん落ちていき、最終的には76位になってしまった。これはまあ、こんなものか。
以上より、このページを訪れた人のうち、猿人ボタンを押してくれた人の割合は323/10844=2.98%ということになる。わずか100人に3人。つまり、このページの読者のうち、猿人から来た人は極めて少ないということやね。これもまあ予想通り。
てなわけで、予告通り、日記猿人の更新報告は、本日をもって終了とする。毎日の報告はめんどくさくてたいへんでした。猿人から来ていた方で今後もこの日記を読みたいという人(もしいれば)は、このページをブックマークにでも登録しておいて下さい。
では、猿人から来たみなさん、これにて失敬。
(一部地域以外では、このあとも日記はまだまだ続きます)
4月29日(木)
なぜだか私のような者がお茶大SF研25周年記念パーティに招待されてしまったので、妻と一緒に茗荷谷の茗渓会館へ。
お茶大といえば、あれは私がまだ青かった大学生の頃、ヨコシマな思いを胸に徽音祭(学園祭の名である。「きいんさい」と読む)に出かけていき、何一つヨコシマなこともないままにすごすごと帰って来たこともあったっけ。それに、私は以前、お茶大の目の前にあるマンションに住んでいたので(いや、これには別にヨコシマな意図はない。大学にも病院にも近いので都合がよかったのだ)、この近辺は懐かしい場所である。そこらを歩いてみると、いつのまにか茗荷谷駅に駅ビルができていたり、『サンタ・サングレ』や『チャイナさんの憂鬱』を借りた行きつけのレンタルビデオ屋がつぶれていたりしてびっくり。
チャイナドレスの阿部敏子さんの受け付けで分厚いCOSMOSセレクションを受け取り会場に入ってみると、すでに集まっているのは柴野拓美さん、石川喬司さん、山岸真さん、添野知生さん、牧眞司さん、大森望・さいとうよしこご夫妻、小浜徹也・三村美衣ご夫妻などなどSF界の錚々たるメンバー。こんなパーティに私が紛れ込んでいいのか。なんだか気遅れしてしまうので、谷田貝さん、ジョニイたかはしさん、林@不純粋科学研究所さん、森太郎さんらDASACON組と一緒に隅っこでなごむ(u-ki総統も遅れて登場)。あとでこっそりのださんに、なんで私が招待されたのか訊いてみたら、なんでも徽音祭のSF研の部屋に来てくれた人を招待したのだとか。おお。ということは、大学生の頃のヨコシマな思いが今実ったということなのか(笑)。
アトラクションは、阿部敏子さんの趣味がもろに出た超難解なハーラン・エリスン○×クイズ。10問中9問正解という驚異的な正解率で優勝したのは林さん、そしてなんと私の妻なのであった。ほとんど勘だけでここまで正解してしまうというのも素晴らしい才能かも(笑)。優勝商品は、ハーラン・エリスンの自作朗読テープ。家に帰って聴いてみたけど、エリスン早口だし、ヘブライ語?がやたら出てくるしでさっぱり理解できませんでした(しかし、エリスンってけっこう芝居っ気がありますね)。
あとから来た巽孝之、小谷真理ご夫妻とちょっとお話し。巽さんは八王子の学生セミナーに参加したときの私の師匠である。お会いするのはそのとき知り合った友人の結婚式以来、三年ぶりくらいかな。「海外SFに親しむ会」でご一緒している中藤龍一郎さんに会うのも半年振りくらい。創元の小浜徹也さんとも改めてご挨拶。
終わったあとはDASACON組で茗荷谷駅ビルのジョナサンに入ってだらだらしていたところ、大森さんに柴野さん、のださんに阿部さんとあとからあとからゴキブリホイホイに引っかかるゴキブリのごとく(あまりいい例えではないな)入ってくるではないか。結局6時半ごろまで2時間以上そこでうだうだ。
そのあとは、牧眞司さん、柏崎玲央奈さん、森太郎さんたちと一緒に新宿に出てSFセミナー準備会。パンフレットの紙折り作業と最終打ち合わせをして、家に帰ってきたのは夜11時過ぎ。
なんともSFな一日でありました。
4月28日(水)
遅ればせながら、破滅SFエロゲー『終末の過ごし方』をプレイ。
これはエロゲーとしてはかなり異色。テキストは台詞とト書きで構成されたシナリオ形式で淡々と進んで行く。それに、こういうゲームでは普通視点は主人公に固定されているものだが、このゲームでは視点の切り替わりが多用され、さまざまなキャラクターの「終末」の過ごし方が描かれる。テキストは(この手のゲームにしては)しっかりしていて読み応えがあるが、ボリュームが足りなくてすぐ終わってしまうのが難点。よくできているけどあっさりした短篇小説といった感じだ。まあ、グラフィックはきれいだし、プレイしてみる価値はあると思う。
しかし、このゲームの中の台詞には異議あり。養護教諭と医者は全然違うものだし、それに女性医師の大部分が産婦人科医ってことはないと思うがなあ。女性外科医は確かに少ないが、眼科医や精神科医はけっこう多いしねえ。今年の医師国家試験合格者でも女性が3割を越えたではないか。「医師=女人禁制」という認識は間違ってるぞ。
4月27日(火)
当直である。
6時台のニュースはどこにチャンネルを回しても(この表現は古いか?)18歳の若造が映っていてげんなり。まるで昭和天皇が亡くなったときのようである。野球などどうでもいい。私はニュースが見たいというのに。
仕方ない、テレビ東京のアニメでも見るか。
夜は『古畑』を見ながら1週間後に迫ったSFセミナーの準備。前にも書いたが、今年のセミナーでは、夜の企画部屋をひとつ受け持つことになっているのである。内容は、ときどきこの日記でもやっているような、SF的に興味深い症状や論文の紹介、ということになる予定。今までに紹介した論文に「新ネタ」(笑)も加えるつもりでいるが……しゃべるのが苦手な私に果たして1時間半も間を持たせることができるのだろうか。3年くらい前、初めてセミナーに参加したときには、まさか自分が企画をやるなんて思いもよらなかった。ううむ、隔世の感あり。
古畑は、一緒にいたはずの女のことを誰も覚えていない、というサスペンスものの常道ともいえるネタだが、今泉というキャラクターを使ったところがうまい。古畑が真相に気づいたきっかけはあまりにもバカバカしいけど。
4月26日(月)
さて、学会の話である。病跡学というのは、本来は傑出した人の創造性と病の関係について考える学問。演題に取り上げられた人物はというと、谷崎潤一郎に寺山修司、アントナン・アルトーにセリーヌ、ブルックナーにジャコ・パストリアス、尾崎翠に森茉莉とさまざまである。しかしまあ、実際の発表を聞いてみると、感想文の域を出ないものもあれば、難解な用語を駆使して論じるものもあったりしていろいろですね。総じて、天才性を精神医学的な診断に還元してしまうだけで、創造性の源泉に迫るはるか以前のところで終わってしまっている発表が多かったですね。趣味的で進歩のない不毛な学問、と言ったら言いすぎかな。
そんななかでおもしろかったのは、斉藤環の「ヘンリー・ダーガーのファリック・ガールズ」という発表。ヘンリー・ダーガーは、アメリカのイリノイ州で小さな貸間に住み、一生独身のまま雑役夫などをして孤独な生涯を送った人物。ダーガーは80歳で老人ホームに収容されたが、その後、家主は部屋のトランクに詰め込まれた15000ページにも及ぶタイプ原稿を発見したという。そこに書かれていたのは「非現実の王国、あるいはいわゆる非現実の王国におけるヴィヴィアン・ガールズの物語、あるいはグランデリニアン大戦争、あるいは子供奴隷の反乱に起因するグラムディコ対アビエニアン戦争」と題された長大な異世界の物語なのであった。作中では、聖なる奴隷少女たちと凶悪な奴隷主の大人たちとの戦いが描写され、大勢の少女たちが次々と絞殺され、磔にされ、内臓と血をばらまかれるシーンが描かれるという。そして、作者自らが描いた挿し絵の少女にはなぜかペニスが描かれている。
これは、ダーガーという題材を見つけてきた時点でもう成功は決まったようなものであろう(ダーガーの絵は斉藤環『文脈病』にいくつか紹介されている)。
さて目当てのナイトセッションは「現代日本の病跡的シーン」と題して、エヴァンゲリオンやらマンガ家の山田花子やらを取り上げた発表が続く。司会は香山リカ。夜のセッションは初めての試みだそうだが、さすがに夜まで学会に参加したい、という先生は少ないらしく、聴衆の数はめっきり少なくなっている。特に、昼間はけっこういた年配の先生がほとんどいなくなっているなあ。まあ、当然か。
まずはエヴァを取り上げた二題なのだが、片方は対象に距離をおいた「愛のない」発表、もう一方は対象にのめりこんだ「愛のありすぎる」発表と、対照的でした。でも、どっちも内容は今一つ。最初の発表者はエヴァは後半で破綻していった、と決めつけ、質疑応答の時間に「あれは破綻していないのでは」と質問を受けていた。
声優博士O氏曰く「まさかこんなところで最終二話論争が見られるとは思わなかった」。
あとは尾崎豊、北野武、山田花子と発表が続いたのだけど、私には、どれもつっこみが浅くて物足りないように思えた。病跡学の力はこの程度なのか?
翌日の浅田彰の特別講演では、草間彌生やパゾリーニを例にとって、自らは正常という安全圏に立って異常なものを解剖しようとする病跡学の視線そのものを批判していて、この学会の中でいちばん共感できた。やっぱり病跡学的な視線というのは私には不気味としか思えない。
帰りにはガメラとイリスが戦った京都駅を見物、例のエスカレーターにも乗ってみる。確かにこれは破壊欲をそそる建物だなあ。
4月25日(日)
京都へ。
学会の会場は京都の北の方にある京都国際会館というところ。なんだか特撮ヒーローものに登場する秘密基地のような奇怪な建物である。入り口のところには看板が二つ。ひとつは「第46回日本病跡学会大会」だけど、もうひとつには「第46回立体水子供養」とある。なんだそりゃ。水子に立体とか平面とかあるのか。
中に入るとなぜか壁や柱はすべて斜めになっているし、段差が多くてまるで迷宮のようである。なんとわかりにくい建物なのか。30年前の建築とは思えぬ斬新さだけど、あまり障害者に優しいとはいえない段差の多さはいかにも30年前。
学会の内容については明日の日記に書くとして、今日は学会で出会った人について。まず声をかけてきてくれたのは、某心理学系雑誌編集者のOさん。奇特なことに、私の4月8日の日記を読んでこの学会に来ることを決めたのだそうだ。その彼が、副業でこんな本も出してるんです、と渡してくれたのは、なんと水玉蛍之丞表紙の声優事典。この方、編集者にして声優博士で、エヴァのLDにコラムを書いたりしているし、こないだの細田さんのオフにも出てました、という。むちゃくちゃ濃ゆいやん。大森さんの日記にある「五万部越えたらSFじゃない」の名言は彼によるもの。共通の知り合いも何人かいるし、ううむ、世の中狭いものである。
スタジオボイスの「エヴァ=境界例」論で有名な精神科医の斉藤環さんがいたので挨拶したところ、「ホームページの更新たいへんですねぇ」といわれる。げ、見られてたか、悪口とか書いてなかっただろうな、と冷や汗をかく。
福島章とか作田明とか浅田彰とか(みんなアキラだな)有名人も来ていたが、私のような下っ端は遠巻きに眺めるのみ。香山リカにも声をかけられず。
Oさんと斉藤環さんと一緒に夕食を食べつつ、引きこもりの話とかエロマンガの話とか。
しかし、京都の駅の名前ってのはわからんなあ。地下鉄烏丸線の四条駅と京阪線の四条駅は離れていて、地下鉄の四条駅と接続しているのは阪急の烏丸駅であるとか、三条京阪という駅は京阪線の駅かと思ったらそうではなく地下鉄東西線の駅で、京阪線の駅は単なる三条であるとか、よそものにはわかりにくいことばかりである。要するに、四条とか三条というのは道路という線を表す名称なのに、それを駅という点の名称に流用しているところにわかりにくさの原因があると思うんだが。
4月24日(土)
今日は書くことがない。
いや、ないことはないのだが、妻から「書いたら離婚だぞ」と脅されているので書けないのである(別にそんなにたいしたことではないので妙な想像をしないように)。
トップページにこのページの全文検索をつけてみた。あんまり使う人はいないだろうけど、まあ飾りとして。
ウルトラマンガイアを見る。自然保護を訴えているつもりなのだろうが、突然怪獣の子供が出て来て同情を誘うなど、かなり強引な話である。中でも最も強引なのは、昇仙峡でロケをしておいてここはカナダだと言い張る点であろう。
トキっていうのは、両親とも中国出身であっても、日本で生まれれば日本のトキだという解釈なのか。遺伝子的にいえば、中国で生まれたばかりのトキの赤ちゃんを運んできても同じことではないか。
ヒトラーを崇拝しておきながら運動選手を憎むというのはどこか間違っていないか?
あ、スペインが二点目を。
ああ本当に今日は書くことがない。
明日から京都の学会へ。観光する時間はまったくなさそう。次回の更新は月曜日になります。
4月23日(金)
本日分の日記をほぼ書き終えたところで、ふと便意をもよおしたのでトイレに行って帰ってきたら、なんということか、マウスを動かしてもマウスカーソルがまったく動かない。キーボードにも反応なし。Ctrl+Alt+Delも効かない。泣く泣くリセットしたがセーブしておかなかったので日記は露と消えてしまった。以下は一度書いた文章の再現。虚しい。
保険に入ったときに、同時に東京医師歯科医師協同組合という団体に加入した(させられた)のだが、それからというもの、毎月「TMDC MATE」なるPR誌が送られてくる。これまでは、そんな邪魔っけなものいらんわ、と読まずに捨てていたが、今回、たまたまめくってみたところ、意外にも面白いではないか。これは捨てていて損したかもしれない。
今月号のメインは「精神科医から歯科医へのメッセージ」という座談会。精神科と歯科の間に接点なんてあるのかと思う人もいるかもしれないが、これが実はあるのだ。
「顎関節症」という病気がある。名前の通り、顎周辺の痛みや開口障害を主訴とする病気なのだが、炎症もなければ咬合障害もない。原因不明なので、他の原因を除外することによってしか診断できない。頭痛や腰痛を訴える人もいるが、因果関係は不明。どうしたわけか、咬合が最も安定しているはずの20代、30代に多く、義歯を入れたり咬合調整をしたりしてもなかなか治らないとくる。まさに歯医者さん泣かせの病気なのである。原因としてはどうも心理的な問題が大きいらしい、ということで精神科が関わることになってくるわけだ。
この座談会で面白いのは、精神科と歯科の先生の発言を通して、二つの科のスタンスの違いがわかること。
たとえば歯科医師はこう発言している。「われわれは患者さんが来ると、主訴に対して何か処置をしなくてはいけないという強い思いにとらわれますので、原因のはっきりしない場合などでは、オーバートリートメントになってしまうこともあります」「技術屋の性で、患者さんの訴えを聞けば、何らかの施術をしてしまう」
「五軒の歯医者に診てもらったけれど、かみ合わせがよくならない」という患者さんが来ると、「おれが治してやる」とけっこう燃える歯科医師や技工士もいるらしい。
それに対して、精神科では、何軒も回ってきた患者さんには「どこでやってもそんなに違う治療はないから、それでもいいなら来てください」という。「燃える」っていうのは、私としても思いもよらない発想である。
それから、精神科医がよく使うのが「様子をみましょう」という言葉。要するに「何もしない」のですね。「様子をみましょう」と言われると、患者さんとしてはなんだかいいかげんなことを言われたような気がするかもしれないが、何もしないことが最大の治療であることもあるのだ。看護婦さんから「○○さんがイライラしているようですが」と報告を受けても慌てて薬を変更したりはしません。「様子をみましょう」と答えてカルテには「経過観察」とひとこと書きこみ、何日か症状が続くようならようやく薬を替えてみたりする。
精神科としてはごく普通の発想なのだけど、いわれてみればほかの科にはあんまりこういう発想はないかもしれない。特に、虫歯とか歯周病とか進行性の病気が主体の歯科では、「何もしない」という発想には抵抗があるのだろうなあ。まあ、「何もしない」のでは金にならない、という事情もあるんだろうけど。
気が短い人は精神科医には向かないかも。
4月22日(木)
16日に書いた医師国家試験の見直しについては、日本醫事新報の4月24日号に、さらにくわしい情報が載っていた。まあ普通の人はこんなことさほど関心がないだろうし、当事者の医学生は私が書くまでもなくもう知ってるだろうから、こんなこと書いても仕方ないとも思うのだが、今日はネタがないのだ。まあ許せ。
まず、医の倫理や患者の人権についての問題を30題から100題に増やすというのだけれど、まあ、これは常識問題だからできて当然。特に問題ないやね。
全体の問題数は320問から500問へと大幅に増加、しかし試験時間は1、2時間の延長にとどまり、現在の二日体制はほぼ変わらないとか。これはきびしいねえ。
さらに、「これまでは過去の試験問題を出題すると正解率が相当程度高くなるなどのため、受験生の技量を正確に評価できない状況にあったことから」これまで持ち帰りができた試験問題は今後回収。これによって、出題内容は一切表に出なくなる。うーん、きついねえ。
ただし、これでは自己採点ができなくなるので、試験結果は本人に通知する、のだそうだけど。
あと、今までの国家試験の問題に多かった、こういうタイプの問題。
県庁所在地はどれか。
(1)大宮市 (2)川崎市 (3)神戸市 (4)仙台市 (5)倉敷市
a.(1),(2) b.(1),(5) c.(2),(3) d.(3),(4) e.(4),(5)
部分的な知識だけでも正解できるこういう問題は減らすか廃止することにして、
県庁所在地はどれか。
a.大宮市 b.川崎市 c.姫路市 d.仙台市 e.倉敷市
正確な知識がないと答えられないこういう形式の問題を増やすのだとか。
いやはや私が受けたころに比べるとずいぶんきびしくなるものだ。16日にも言ったが、五年生以下の医学生にはもう一度言っておこう。ご愁傷様(医学生にとっちゃ笑い事じゃないだろうけど)。
しかしまあ、今の時代、医者になる人間にはそこまでのきびしさが求められてるってことだろうねえ。ああ、早く生まれといてよかった(<本音はそれかい)。
ちなみに、醫事新報のこの号の質疑応答欄では、「宇宙に関するテレビ番組の中で『ドレークの方程式』という言葉が出てきたが、この方程式はどのようなものか」という読者からの質問に、古在由秀が丁寧に答えている。だから前にも言ったようにどうしてそんなことを醫事新報に訊きますか。
「あらゆる探偵小説を葬り去る探偵小説」だというキャメロン・マケイブ『編集室の床に落ちた顔』(国書刊行会)を購入。いったいどんな話なんだ。著者はベルリン生まれで、青年期には精神分析学者ヴィルヘルム・ライヒを助けて診療所で働いていたが、ナチスの政権獲得により社会主義者の烙印を押されイギリスに亡命。ミステリを書いて批評家の注目を浴びた後は、カナダ、フランス、イタリアへ活動の場を移し、晩年は性科学者としてオーストリアで研究生活を送っていたという。興味深い人物ではないか。しかし、解説では、探偵小説発表後の作者の生涯は「本書の読者の大半の興味を惹くものとは思えないので割愛」だそうだ。書いてくれよ!
近所の古本屋の店頭均一棚で、マイクル・ギルバート『空高く』(ハヤカワ・ミステリ)を発見、70円で購入。
4月21日(水)
そういや、地域振興券はどうなったんだ。配られてから1ヶ月以上たったはずだが、本当に使われてるんだろうか。振興券には全然無縁な世帯の私にはさっぱりわからない。
3ヶ月くらいしたら、どの程度使われたのか中間報告をしてほしいなあ。まあ、たとえ景気が少しよくなったとしても、それが地域振興券の効果かどうか同定するのは難しいと思うけど。
景気ってのは、そもそも金をばらまけば回復するようなものなのだろうか。それより、総額約7000億円だというから、500億ずつ14人で山分けというのはどうか。
まず、全国から希望者をつのり、その14人を決める大抽選会を行う。抽選会の模様はもちろん生中継。選ばれた人にはまず、500億円と引き替えに今後の生活をすべてテレビ放送する許可を求める。許可が得られなければ辞退したとみなし、繰り上げ当選。
地域振興券だから、もちろん半年後は紙切れ。半年以内に500億を使いきらなければならない。そこで、半年間の14人の生活の一部始終をカメラで追うわけだ。いったい彼らは500億をどう使うのか。彼らの生活はどうなるのか。金目当てにいろんな奴らが群がってくる。別れた妻も戻ってくる。激変する彼らの生活と、一週間のうちに何を買ったかを、毎週ゴールデンタイムに放映するのだ。
司会は当然松本明子とチューヤン。宣伝コピーはこうだ。
日本経済の明日は、たった14人に託された。
で、毎回エンディングではエアロスミスの曲が流れて感動的に盛り上げるわけだ。
どうよ(いや、どうよと言われても困ると思うが)。
太田裕美のデビュー25周年記念CD BOX『First Quarter』と同時発売のミニアルバム『神様のいたずら』を買う。個人的には、ずっと聴きたかった10年くらい前の高山本線のキャンペーンソング「メタモルフォーゼください」が初めてCD化されたのがうれしい(聴いてみたら別にたいした曲ではなかったけど)。
過去の日記
99年4月中旬 こっくりさん、高い音低い音、そしてセバスチャンの巻
99年4月上旬 日記猿人、生首、そして「治療」は「正義」かの巻
99年3月下旬 メールを打つ、『街』、そしてだんご3兄弟の巻
99年3月中旬 言語新作、DASACON、そしてピルクスの巻
99年3月上旬 サマータイム、お茶の会、そしてバニーナイツの巻
99年2月下旬 バイアグラ、巨人症、そしてドッペルゲンガーの巻
99年2月中旬 クリストファー・エリクソン、インフルエンザ、そしてミロクザルの巻
99年2月上旬 犬神憑き、高知、そして睾丸有柄移植の巻
99年1月下旬 30歳、寺田寅彦、そしてスピッツの巻
99年1月中旬 アニラセタム、成人、そしてソファの巻
99年1月上旬 鍾乳洞、伝言ダイヤル、そして向精神薬の巻
97-98年の日記