2005-06-05 [Sun]
▼ フォーガットン
あはは。バカ映画好きなら、この映画はゆめゆめ見逃してはいけない。
予告編を見た人なら誰でも、まさかいくらなんでもこんなオチじゃあるまいな、というパターンがいくつか思い浮かぶと思うのだけれど、たぶんその中の一つが正解。存在したはずの人物を自分以外誰も覚えていない、というネタを使った作品は『幻の女』から『風の歌、星の口笛』までいくつもあるけど、その中でもいちばん安易でしょうもないたぐいのオチである。これが許されるんだったら、もう何でもありだ。
シャマラン監督あたりが好きそうなネタではあるのだけれど、シャマランなら、終盤まではあくまで格調高い語り口で描き、オチは最後の最後に持ってきて、激しい脱力と失笑を誘うところ。だけれど、この映画のジョセフ・ルーベン監督は、なんとオチを小出しにするという暴挙に出た。なんでそんなことするかなあ。おかげでオチが読めてしまった中盤以降の退屈なこと。ジュリアン・ムーアの妙に生真面目な演技も、うら寂しさを誘う。ただし、何回かあるおそろしくバカバカしいSFXシーンは一見の価値あり。何年か後には伝説のバカ映画として語り継がれる作品になる、かも(★☆)。
2005-06-08 [Wed]
▼ 買った本
ジーヴズの事件簿 P・G・ウッドハウス選集1 P.G.ウッドハウス 岩永 正勝 小山 太一 文藝春秋 2005-05-27 売り上げランキング : 1,053 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
今年はウッドハウス年なのか? 国書刊行会の『比類なきジーヴス』に続いて、今度は文藝春秋からウッドハウス選集が登場。しかも同じジーヴスものだし、『ジーヴスの事件簿』は、"The Inimitable Jeeves"(=『比類なきジーヴス』)をまるまる一冊収録してさらに何話か追加したもの。つまり、『ジーヴスの事件簿』⊃『比類なきジーヴス』という関係。ああ、私は両方とも買いましたともさ。
快速!FREE NOTE Book!! (2) すがわら くにゆき ワニブックス 2005-05-25 売り上げランキング : 3,961 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
3年ぶりの第2巻。読者を突き放したような乾いたタッチのギャグと独特の叙情がすばらしい。この人の描く、目が顔の輪郭の上についたラフなキャラが好きです。
2005-06-10 [Fri]
▼ 蓬莱泰三
このところあちこちの日記で取り上げられているトラウマ作詞家・蓬莱泰三。合唱方面では有名?らしい。『中学生日記』とか『幕末未来人』とか『オーディオドラマ ソフィーの世界』とかの脚本家でもある。
愛・蔵太の気ままな日記で、蓬莱泰三作詞の「チコタン」と「日曜日」が紹介されているのだけれど、どちらも肉親や友人など大切な人の死をテーマにした、なんとも重苦しい歌である。小学生で歌ったら確かにトラウマにもなりそう。
「日曜日」は、こちらで実際に聴けますが、メロディつきになると、詩を読むのとはまた違った破壊力がある。1番の急転直下の展開もすごいが、3番の「人殺しの子」のリフレインが強烈。ひとりで夜聴くと確実にイヤな気分になります。
また、練習後記(10/14)には、「赤いタンポポ」の詩が紹介されてます。こちらも戦争を扱った実に重い詩。
詩自体を掲載したサイトではないが、こちらによれば、合唱組曲「ぼくのたからもん」という曲は、「父子家庭の子供の眼を通して、死んだ母の想い出、親子の愛情、新しい母への気配りが語られてゆく。純粋な心が胸を熟くする」という内容らしい。また、こちらによれば、子供のための合唱組曲「オデコのこいつ」は、かわいいタイトルとはうらはらに「アフリカで餓死していく子供をテーマにした詩」だそうだ。この人、誰かが死ぬ詩しか書かないんだろうか。
からたち幼稚園園歌「あつまれなかま」は、蓬莱泰三作詞・南安雄作曲という「チコタン」「日曜日」のゴールデンコンビによる作品。残念ながらどんな詩なのかはわからないが、このコンビの作品というだけで、なんだか不吉なものを感じるのは私だけだろうか。3番あたりで、あつまったなかまが車に轢かれて死んでたりしそう。
この蓬莱泰三という方、まあ要するにある種の思想の持ち主だと思うのだけれど、詩に思想を込めようという情熱が空回りしたあげく、伝えたい内容よりもむしろショッキングな表現に磨きがかかり、なんだかよくわからない方向へ行ってしまっているあたりがおもしろい。小林多喜二の『蟹工船』が今読むとホラーなのと同じようなものかも。
2005-06-12 [Sun]
▼ スポンジボブ画像
このところ、「スポンジボブ画像」で検索してくる人がやたら多い。スポンジボブというのは、アメリカのアニメに登場する、こういうキャラクターで、アメリカでは子供から大人まで大人気なのだとか。そのいかにもアメリカンな顔立ちは私にはとうていかわいいとは思えず理解に苦しむところなのだが(口角についている人面瘡のようなものは何だろうか)、検索する人が多いということは、日本でも流行っているんだろうか。キャベツ畑人形から幾星霜、ついに日本でもアメリカアメリカしたデザインのキャラが受け入れられるようになったとは、なんとも感慨深いものがある。
この日記ではスポンジボブについて取り上げたことは一度もなく、何かの拍子で検索にひっかかって検索欄に載ったのをきっかけに、今度はその検索欄の記載が検索にひっかかるようになり、ヒット数が徐々に増えていったものらしい。
このスポンジボブ、海の中に棲んでいるそうだが、家庭用品のスポンジなのか、生物としてのカイメンなのかが気になる。上でリンクした公式ページによれば"sea sponge"とあるのでカイメンのようなのだけれど、カイメンだったらあんな四角い形はしてないよなあ。カイメンなのに台所スポンジにしか見えないところがギャグなのか。
こうして取り上げたことでますますスポンジボブで検索してくる人が増える罠。でも、ここにはスポンジボブの画像はありませんよ。
▼ ホステージ
ブルース・ウィリスが交渉人で、犯人がたてこもる家が要塞化してて、家の中にいる子供と連絡を取り合って……と、どこかで見たような要素がてんこもりの映画だが、これは最初から最後まで緊張感がとぎれない、なかなかの秀作サスペンス。長髪にヒゲのブルース・ウィリスが出てきたときにはどうなることかと思ったのだが、すぐにハゲになったので安心。
ただ、いろんな要素を盛り込みすぎたせいか、ちょっと焦点が定まっていない感があるのが残念。自分の家族を人質に取られながらも別の人質事件を解決しなければならないブルース・ウィリスの葛藤も、表現されているのは結局子供との電話シーン1ヶ所のみで、その他の場面ではどうもあんまり悩んでいるようには見えない。二つの"Heaven Can Wait"の勘違いも、結局うまく生かされていない。観ているあいだは全然気にならないんだけどね。
ブルース・ウィリス以外はあんまり有名な役者が出ていないので、ウィリスの一人舞台になる映画かと思っていたのだけれど、籠城犯の一人マースを演じたベン・フォスターが、純粋さと凶暴さの同居した複雑なキャラクターを熱演していたのが意外な拾いもの。シザーハンズのようなティム・バートン・キャラを、よりダークにしたようなキャラクターで、ときに主役を食うほどの存在感を発揮していた。特に後半で刺されてからの変貌ぶりはほとんどモンスターさながら。なんだかいきなり違うジャンルの映画になったのかと思ったよ(★★★☆)。
2005-06-13 [Mon]
▼ Top 100 Greatest Americans
アメリカのディスカバリー・チャンネルの企画。
今のところ、トップ25にまで絞り込まれているが、日本人の感覚だと絶対に入らないような人が入っていたりするのがおもしろい。夫フランクリン・ルーズベルトと並んでエレノア・ルーズベルトが入っていたり、ボブ・ホープやオプラ・ウィンフリーが入ってたり。ブッシュも入ってるよ。ビリー・グラハムという人は知らなかったのだけど、アメリカじゃ有名なテレビ伝道師らしい。
ランス・アームストロングはたしかに凄いけど、トップ25に入るほどか? と思ったのだが、これはディスカバリー・チャンネルに所属してるからか。
全体に、政治家、芸能人に偏りすぎてる気が。トム・クルーズやシュワルツェネッガーがトップ100入りなんて、何かの冗談としか思えません。作家はトウェインくらいのもので、ヘミングウェイもスタインベックもフォークナーもトップ100にすら選ばれてないなんて。
2005-06-14 [Tue]
▼ ウィリアム・シャトナー版『セブン』
ウィリアム・シャトナーがカーク船長、TJフッカー、レスキュー911のホストの3役を演じた『セブン』のパロディ。MTVムービー・アワードで『セブン』公開直後に放送されたものだとか。エイリアン女(カーメン・エレクトラ)が登場してカーク船長とキスをするのはお約束。
2005-06-15 [Wed]
▼ WE WILL ROCK YOU
クイーン・ファンの妻に連れられて、新宿コマ劇場でロック・ミュージカルWE WILL ROCK YOUを観てきました。
私はクイーンにはさっぱりうといので有名な曲くらいしか知らないのだけれど、熱い歌いっぷりでなかなか楽しめました。クイーンの曲はどれもドラマティックなので、合唱やダンスにも似合っていて舞台映えしますね。
意外なことにストーリーはこれが(いちおう)SF。
舞台は、グローバリズムが浸透し、マイクロソフトみたいなグローバルソフトなる会社が食や音楽などあらゆるものを支配している2300年頃の未来社会。喪われた20世紀ロックを幻視して、危険分子として会社に追われることになった若者が、ボヘミアンと名乗るレジスタンスと出会い、ロックの聖地で伝説の楽器を手に入れて救世主となるという物語である。非常にシンプルなストーリーではあるのだけれど、主人公の名前はガリレオ・フィガロで恋人はスカラムーシュ(こんな名前だが女である)。グローバルソフト社社長はキラー・クイーンといった具合に、あちこちにクイーンの名曲が散りばめられているという次第。
キャストはみんなオーストラリア人みたいで、「サイバースペース」を「サイバースパイス」と発音するなど訛りが目立つ。わりと日本向けの目配せが多くて「冬のソナタ」とか「コナカ」といった台詞が出てくるのは興ざめ。夭折したロックミュージシャンたちの写真が次々と映し出されるというしんみりする場面で、フレディの写真の前にhideと尾崎豊の写真が出てきたのにはちょっと笑ってしまった。いやそんなところでサービスしなくても。
ストーリー的には、最後に当然あるはずのキラー・クイーンとの対決がまったくないままに、なし崩し的にエンディングになだれ込んでしまうのがかなり不満。まあストーリーを云々しても仕方ないのはわかってるんですが。
▼ Now Playing
マサトクさんにならって、AudioScrobbler Now Playingを導入してみたよ。なんというか偏った曲ばっかり聴いているので、恥ずかしくなったら外すかも。
2005-06-16 [Thu]
▼ "Civilization IV"のCM
最初に関係ない宣伝が流れて、そのあとに見られるのだけど、かなりきついジョークが効いてます。しかし、これって宣伝としては逆効果と違うか。シャレになってませんよ。さすがに最後に出てくるURLは冗談だと思ったら、ホントにあるよ、シヴィライゼーション・アノニマスのサイト。
もちろんこれは、アルコホリクス・アノニマス(AA)のパロディであるのだけど、MMORPGアノニマスあたりなら、そのうち本当にできても不思議はない気がする。シヴィライゼーションは確かに面白いゲームだけど、MMORPGの方がはるかに依存性は高いと思うぞ、経験上。
2005-06-18 [Sat]
▼ Musical Baton
なんだか流行ってるみたいだけど、どうせ私のところは素通りしていくんだろうなあ、いつもそうだよ、中心の方でにぎやかにやっているのを端から眺めてるだけ。ああ、わかってるんだ、それが私の人生なんだ、私は永遠のなかまはずれの国の住人だもの、と思っていたのだけれど、なんかnapolereaderさんとduchesneaさんの2ヶ所から回ってきたよ!(と書いている途中に向井さんからも回ってきていることに気づいた) まあ、真面目に回していれば15回で地球の人口を超えるそうなので、そろそろ回す先が尽きてきたということかもしれないが(とことん後ろ向きである)。
こういうときになかまはずれの国の住人がとる態度は決まっている。仲間に入れてもらってうれしい、という顔をしないことを心がけ、面倒だけど仕方ない、仲間に入ってやるか、というそぶりをつくろうのである。というわけで、私もそういう態度で答える。
1.Total volume of music files on my computer(コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
23.39GB
以前、手持ちのCDをまとめてハードディスクに突っ込んだのでやたら多い。
2.Song playing right now(今聞いている曲)
←サイドバーを見ればリアルタイムでわかるけど、今現在は、Keiko Lee「Fly Me To The Moon」
3.The last CD I bought(最後に買ったCD)
なんだろう。中古屋で気まぐれに買った「プッチベスト2」かも。こんなことなら、もうちょっとかっこよさげなCDを買っときゃよかった。
4.Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me(よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)
5曲は多いな。
遊佐未森「地図を下さい」
早瀬優香子「去年マリエンバードで」
Chappie「Welcoming Morning」
Israel Kamakawiwo'ole「Hawai'i 78」
J.S.Bach「マタイ受難曲」(リヒター指揮)全曲はなかなか聴けないので最初と最後の合唱だけ。
5.Five people to whom I'm passing the baton
もりげさん
OKさん
青月にじむさん
米田淳一さん
ニール・ゲイマンさん
どういう音楽を聴いてるのか気になる人を集めてみました。絶対答えてもらえそうにない人も含まれてるけど、まあお祭りだし。
2005-06-20 [Mon]
▼ バットマン・ビギンズ
バットマンという神話の中から、ティム・バートンは疎外された者の哀しみと狂気を読み取ったものだけれども、今回のクリストファー・ノーランはその対極に位置するもの、恐怖の克服と正義への意思を読み取って見せた。シューマッカーが何を読み取ったのかは知らん。ひとつの物語の中からさまざまなメッセージを読み取りうるところが神話の強さというもの。バートンのバットマンでは、正義なんてそっちのけでジョーカーやペンギンたちと戯れているような印象があったけれど、ノーラン版ではそんなところは微塵もない。ダークでストイックなバットマンである。
ただ、リアルなタッチで作られているだけに、細部のバカバカしさもまた際立ってしまうのが難点。たとえばヒマラヤ山中の忍者部隊とか、「水を一瞬で気化させる装置」とか(人体の中の水分はどうなるの?)、ブルース・ウェインの常軌を逸した大金持ちぶりとか。
キャストは異様に、というか無駄に豪華。モーガン・フリーマンなんて実にもったいない使い方だし、ルトガー・ハウアーも別に彼じゃなくてもいいような役である。渡辺謙はこれだけ? と思うほどあっけない。クリスチャン・ベールはいつもながらうまい。
アクションシーンは何やってるのかよくわからないが、映像や演出はかっこよくて、タイトルがいつまでたっても登場せず、最後の最後になってようやく「BATMAN BEGINS」と出てくる場面など、しびれるほど素晴らしい。この映画はプロローグで、「バットマンの本編はここから始まる」という意味なんでしょう。
完成度の高い作品だし、一般受けはしやすそうだと思うが、私の好みは断然ティム・バートン版のほうだし、クリスチャン・ベールのアクションものとしては『リベリオン』のほうが好き。こればっかりは好みだから仕方ない(★★★☆)。
2005-06-21 [Tue]
▼ カレーバトン
回ってきた。嘘。某氏のラーメンバトンに触発されて自分で作った。
1.Total volume of curry on my computer(コンピュータに入ってるカレーの容量)
入ってない。
2.Curry eating right now(今食べているカレー)
食べてない。
3.The last curry I ate(最後に食べたカレー)
池袋西口ティーヌンのグリーンカレー
4.Five currys(dishes) I eat a lot, or that mean a lot to me(よく食べる、または特別な思い入れのある5皿)
・高田馬場ティーヌンのグリーンカレー(古本屋めぐりしてたときよく食べた)
・東池袋A-RAJのマトンカレー
・神保町共栄堂のポークカレー
・湯島デリーのカシミールカレー
・駒込カトマンドゥ(現TAAL)のエビカレー
5.Five people to whom I'm passing the baton(バトンを回す5人)
誰にも回さない。
2005-06-22 [Wed]
▼ ザ・リング2
なかなかの秀作だったハリウッド版『ザ・リング』の続編で、監督が中田秀夫というからある程度は期待していたのだけれど、残念ながらこれは外れ。脚本は混乱しているし、演出は退屈。前作の呪いのビデオはもう全然関係なくなってるし。日本ホラーの特徴とも言える心理的な恐怖は全然感じられず、もっぱら観客を驚かせるショックシーンに頼った、ありがちなB級低予算ホラーになってしまっている。見所はサマラの母親役で出てくるシシー・スペイセクだけかなあ。あと唐突に出てくる鹿か。前作では馬が暴れたから今度は鹿というのは、監督が仕組んだ皮肉だろうか(★)。
2005-06-25 [Sat]
▼ PKDアンドロイド
フィリップ・K・ディックのロボットが、6月25〜27日にシカゴで行われるWIREDのNEXTFESTというイベントで展示されるそうだ。ディックロボットは、1970年代のアパートを模した"クラブVALIS"というエリアのソファに座っていて、観客と対話をすることができるのだという。リンク先には、ディックロボットの顔写真が載ってます。
▼ GEL TV
なんだこれ。海外の似非日本風サイトかと思ったら、書いてある日本語はけっこうまとも。アシックスの公式サイトからもリンクが張ってあるので、アシックス関係だということは間違いないようだ。
▼ トム・クルーズ曰く「精神医学はエセ学問」
司会者も「リタリン(Ritalin)のような抗うつ剤」とか言ったら、ツッコまれても仕方ないような気もします。
トム・クルーズの精神医学批判は今に始まったことじゃなくて、2004年には「精神医学は禁止すべきだと思うね。まったくの時間の無駄だよ。あんなものは科学じゃないね」とか言ってます。今年の5月のインタビューによれば、トム・クルーズは子供の頃失読症と診断され、医者は薬を出そうとしたのだけれど、母親が断固として拒否したのだとか。もしあのとき薬を飲まされていたら今の自分のキャリアはなかった、と感じていることから、精神科の診断や薬物に批判的になったらしい。
自分の経験を精神医学全体の批判に広げてしまうのは極端だと思うけど、アメリカ精神医学の薬物偏重っぷりも異常なので、どっちもどっちだと思いますが。
2005-06-27 [Mon]
▼ スターウォーズ・エピソード3 シスの復讐
先々行で観てきました。
ポッドレースとか水中散歩とか、本筋とはあんまり関係のない寄り道ばっかりだった前2作に比べ、今回は最初から最後までぶれることなくすっきり一本道なのは好印象。ただ、前2作で本筋があんまり進まなかったおかげで、今作にしわ寄せが来たともいえるわけで、展開はかなり駆け足気味。前2作では予兆程度に終わっていた、アナキンからダース・ベイダーへの変貌が今作ではついに正面から描かれるわけだけれど、その変貌っぷりにはいまひとつ説得力があるとはいいがたいような気もする。
(この段落ネタバレ)だいたい「妻が死ぬかも。ぼくはどうすれば」「ダークサイドなら救えるぞよ」「マスターと呼ばせてください」「あんたの怒りのせいで死んじゃったよ。残念だったね」で、なんで「約束がちがーう」と怒らずに皇帝の僕になるですかアナキン。
まあいろいろと不満はあるにせよ、これほどまでに壮大で広がりをもった屋台骨を持つSF映画はSW以前にはなかったし、今後もおそらく当分はないだろう。2時間をもたせるのがやっとの設定しか持たないSF映画がいかに多いことか。スタトレも打ち切りになってしまったし、リディックがそのへんを目指していたようだけど明らかに力不足。小説やアニメなどという形では、まだまだスターウォーズ・サーガは続いていくのだろうけれど、やはり正典はここまでということになるわけで、祭りが終わってしまうのは淋しい(★★★★)。
▼ 自転車通勤1ヶ月
しばらく自転車のことを書いていなかったので、ここらでまとめを。
1ヶ月もするとだいたい通勤ルートも確定し、信号の変化のタイミングもわかるようになってきて、ここは赤になる前に通過しよう、とかどうせここはスピードを出しても信号でつかまるから流していこう、とか緩急もつけられるようになってきた。
ただし、今日は家を出たとたんにむっとするような熱気が体を包み込んだので、一気に自転車に乗る気力を失って駅まで徒歩。これからの季節は自転車はちょっとつらい。走っているうちはまだいいのだけれども、職場に着いてからの身体中の汗の処理が大問題なのである。
私の通勤時のスタイルは、速乾Tシャツにチノパンにヘルメット。荷物が少ないときはヒップバッグ、荷物が多い時だけドイターのバックパック、という姿である。いちおう職場には当直用のユニットバスがあるのだが、これがふだんは女医さんが使うロッカー室の奥というなんとも使いにくい場所にあるので、朝シャワーを浴びることは残念ながら不可能。シャツを着替えて体を拭き、制汗スプレーだけでなんとかしている。今は下は着替えていないのだけれど、やはりチノパンも汗でべとべとになるので、替えのズボンも置いといたほうがよさそう。
自転車の方は、早々に取り替えたペダルのほか、ハンドルバーを標準よりやや短いカーボン製のイーストンEC90に換え、シートポストをサスペンションなしのものに換装。サスなしだと体に負担がかかるかと心配したけれど、今のところ特に尻が痛くなることもなく、しかもわずかにこぎが軽くなった気がする。衝撃がありそうなときは腰を少し浮かせるなどすればいいわけで、シートポストにもサスペンションは特にいらない感じ。
困ったのは、フロントディレイラーの変速がだんだんスムーズにいかなくなってきたこと。メンテナンス本を見ながら調整をしてみたのだけれど、全然うまくいかない。あと、走っているとどこからかキコキコと不穏な音がするのが気になる。これはショップに持ち込むしかないかなあ。
2005-06-28 [Tue]
▼ ...All Your Base Rhapsody
英語ネイティブな人たちにとっては、"All your base are belong to us"ってのは、こんなに何年もネタにするほどおかしいのか。
▼ Don't Laugh at Me
アメリカのいじめ撲滅キャンペーン"Operation Respect:Don't Laugh at Me"のサイト。
テーマソング"Don't Laugh at Me"を歌うのは、懐かしのピーター・ポール&マリー。
ぼくは眼鏡の男の子 みんなはぼくを“オタク”だっていう
女の子はぼくに微笑んでくれない ぼくの歯には矯正具があるから
(中略)
ぼくを笑わないで ぼくの悪口をいわないで
ぼくの痛みを喜びにしないで
神様の目からはみんな同じなんだから
正直言ってこんなキャンペーンに効果があるとはとても思えないのだけれど、こんなことでもしなきゃならないほど、アメリカも深刻だということなのだろう。
▼ 「精神科病院」に用語変更へ 自民部会、議員立法を了承
「精神病院」の呼び方の変遷については、以前話題にしたことがある。
精神分裂病は統合失調症になり、痴呆は認知症になり、精神病院は精神科病院に。次は何かな? 人格障害? 自閉症? それほど多く使われているわけじゃないけど、小児期崩壊性障害ってのはいくらなんでもたいがいな病名なんで、はやめになんとかした方がいいと思います。
▼ 女子高生ロボット戦争
SFマガジンの添野さんの紹介によれば、「実写版プロジェクトA子」らしい。監督兄弟が『プロジェクトA子』の大ファンなのだそうだ。体育万能のアリー(A子)と科学の天才ブリトニー(B子)が、転校生の男子クリス(C子?)をめぐって戦いを繰り広げる話。見たいなあ。
公式サイトの写真には、なんか足の裏にネルフマークみたいなものがついたロボットが。巨大ロボを操る少女とバット持った少女という絵柄も素敵。
2005-06-29 [Wed]
▼ 宇宙戦争
『A.I.』に『マイノリティ・レポート』と、このところのスピルバーグのSF映画には微妙な出来のものが多かったけれど、これは傑作。
つまりこれは、スピルバーグが本気出して作った怪獣映画なのである。日本の怪獣映画なら、怪獣が出てくるまでタメにタメるところを最初の方で実にあっさりと登場させ、あとはスペクタクルのつるべ打ち。やっぱり予算が潤沢にあると違うなあ。最初から最後まで気持ちいいほどに見せ物に徹しているので、できるだけ大スクリーンで観るのが吉。
下手に多視点にしてみたり科学者を出したりと、この手の映画にありがちな手法をとらず、トム・クルーズの一人称視点にしたのがさすがスピルバーグ。トムの息子やティム・ロビンスなど、主戦主義者の描かれ方も、いかにもスピルバーグらしいところ。
あくまでスペクタクルを楽しむ映画なので、ストーリーはあってないようなものなのだけれど、結末の味わいはなかなか捨てがたいもの。家族愛を歌い上げるありがちな物語に回収されない、結末の微妙な意地悪さは、とても『A.I.』を撮った監督とは思われないほどである。
あと、エンドクレジットで、挿入曲として"SAILOR MOON BGM"と出てきて驚いたのだけれど、いったいどの場面に出てきたのやら。
でも、いちばん驚いたのは、ピーター・ジャクソンの激ヤセ+老けぶりですよ! どうしたんだピーター(別にピーター・ジャクソンが『宇宙戦争』に出てる訳じゃなくて、映画の前に『キング・コング』の予告が流れてピーターが挨拶するのだ)。(★★★★☆)
▼ タイムパラドックスが優勝
なぜそんな名前をつけたんだろう。
Before...
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