最新 追記
サイコドクターあばれぶらり旅
あばれあばれて七年余
あばれつかれて撃ち果てて
風の吹くままぶらり旅
嗚呼サイコドクター何処へゆく

2009-09-22 [Tue] セドナ旅行記

セドナ旅行1日目 Gg[ubN}[N

妻がセドナに行きたいと言い出したときにはびっくりした。

セドナといえば、常識的に考えて太陽系外縁にある準惑星。そんな冥王星より遠いところへ何をしに! と驚いたのだけど、妻が行きたいのはアメリカのアリゾナ州にある別のセドナだという。ほえ、そんなところにもセドナがあるんですか。

といわれてもそっちのセドナのことなど全然知らないので、計画は全部妻に任せっきりで行ってみることにした。私にとって、米国本土初上陸(トランジットを除く)である。

 

アリゾナの州都フェニックスから北に192キロのところにある小さな町、それがセドナである。人口10900人ほどの小さな町なのだけれど、なんと年間40万人もの観光客が訪れる一大観光都市なのだという。

赤土でできたメサが四方に美しくそびえていて、標高が高いせいでアリゾナといってもすごしやすい気温の日が多く、雨も少なく気候がおだやか。建築物の色や高さも厳しく規制されていて、赤土色と緑色を基調に、自然に溶け込むよう配慮されている(黄色いマクドナルドのマークもセドナではターコイズ色である)。全米からリタイアした老人たちが移住してくるのでこの町の住人の平均年齢は50歳以上。また、シャロン・ストーンやマドンナなど金持ちたちが別荘を構える高級保養地でもある。

さらに、セドナには、なんでも大地のエネルギーが噴き出しているボルテックスなるものがたくさん集まっているという。大地のエネルギーと言われてもなんのことやらさっぱりわからないのだが、どうもサイキックな人たちが1980年ごろに言い出したのが始まりらしい。ちなみに科学的にはまったく根拠がないという。なんでもそれ以来セドナはニューエイジの聖地になっていて、チャネラーとかヒーラーとかいった人々が多数集まってきて、街中にはクリスタルの店やサイキック・リーディングの店がいくつもあるし、日本からも「自分探し」やらなんやらの女性が数多く訪れるという。ついでにフェニックスからセドナあたりにかけては全米きってのUFO目撃多発地帯でもある(フェニックス・ライト事件は有名)。なんともあやしげな町ではないですか。

 

また、実はアリゾナというところは天文・地学好きにはけっこう見所の多い土地である。

まずセドナ周辺には、鉄分を多く含んだ赤土でできた、メサやビュートという台形の地形が多い。西部劇によく出てくるようなあの奇妙な形の岩山である。そして、1500mの高地にあるセドナは空気が澄んでいて、星空がたいへん美しく見える。セドナからさらに北にあるフラッグスタッフという町は、冥王星を発見したローウェル天文台があることでも有名。北西部に行けばグランドキャニオンがあるし、北東部にはアリゾナ大隕石孔、そして化石化した三畳紀の木がごろごろ転がる「化石の森」といわれる国立公園もある。

 

というわけで、成田から飛行機をサンフランシスコで乗り継いでアリゾナの州都フェニックスへ。そこからサボテンの点在する荒野を車で北に走ること2時間。われわれはセドナにやってきた。

送信者 sedona

大きな地図で見る

セドナについたのは夕方だったので、とりあえず夕飯。アリゾナは地理的にメキシコに片足突っ込んでるような場所なのでメキシコっぽい料理が多い。「カウボーイクラブ」という安直な名前のレストランで、サボテンのフライなるものを食べた。フィッシュアンドチップスのようにモルトビネガーをつけて食べると、ビールのおつまみに合いそうな味でわりと美味である。

ホテルのあるアップタウンは、みやげ物屋や飲食店が軒を連ねる日本で言えば温泉街みたいな場所。でもみやげ物屋は6時ごろには閉まるし、レストランもたいがい9時で閉まってしまう。そして日本人の若い女性以外は、圧倒的に老人が多い(日本人男性はほとんど見かけない)。日本ではセドナは女子好みのスピリチュアルなスポットという扱いだけど、アメリカでは老人向けの保養地的な場所みたいだ。

どこのみやげ物屋にも並んでいるのは、ネイティヴ・アメリカンが作るカチーナという人形と、キングの小説で有名な蜘蛛の巣状のドリームキャッチャー。カチーナというのは、ホピ族の信仰する精霊をかたどった人形で、10ドルくらいの量産品は手足を接着剤でくっつけてあるのだけれど、一本の木から彫った芸術性の高いものでは1000ドル以上する。夜中に動き出しそうな異星人じみた異形の姿には心引かれるものがあったのだけれど、持って帰る途中で確実に壊れそうだしあまりに高いので購入は断念(あとで安物を買ったけど、案の定家に着いたら壊れていた)。

送信者 sedona
写真はセドナ市街の夕景。

Tags:
本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ タグホイヤー [Fantastic post however I was wanting to know if you could ..]

_ サングラス [Hey there! Would you mind if I share your blog with my mys..]

_ レイバン [Hello there! I could have sworn I've been to this blog bef..]


2009-09-23 [Wed]

セドナ旅行2日目 Gg[ubN}[N

2日目の午前はボルテックス・ツアー。セドナ周辺のボルテックス(大地のエネルギー湧き出ずる処)とされている場所を回りましょうという企画だ。われわれ夫婦は、一人旅の日本人女子(このへんはほんとうにそういう観光客が多い)と一緒にボイントン・キャニオン、エアポートメサ、あともうひとつどこか忘れたが三ヶ所のボルテックスを回った。

下の写真はボイントン・キャニオンで、左端に突き出た岩はカチーナ・ドールと言われているもの。

送信者 sedona
案内してくれるのはネイティヴ・アメリカン(たぶん)の運転手兼ガイドさんと、日本人女性の通訳兼ガイドさん。

ボルテックスとされる場所でわれわれが寝転がったり座ったりしている脇で、ネイティヴ・アメリカンの方が笛を吹いたり太鼓叩いたりしてくれるのである。なんじゃそりゃと思われるかもしれないが、そういうツアーなのだから仕方がない。

この通訳さんがなかなか強烈で、スピリチュアルな世界にどっぷりつかった、まさに筋金入りのトゥルー・ビリーバーという感じの方。

たとえば「江本さんの本を知ってますか?」といきなり言い出す。

江本さん?

「水にありがとうというときれいな結晶ができるんです」

ああ、水伝!

私がちょっとニヤリとしかけたのに目ざとく気づいたのか、通訳さんはむきになったように早口でまくしたてる。

「日本では賛否両論あるようですけど、私は信じてますから」

セドナは空がきれいで飛行機雲がくっきりと浮かび上がるのだけれど、彼女がそれを見て「アメリカにはなかなか消えない飛行機雲があって、ケムトレイルというんです。アメリカでは周知の事実なんですが、ワクチンを高く売るために豚インフルエンザのウィルスを政府が空から撒いてるんです」と言い出したときにはもう、どう反応していいやらたいへん困った。今度は陰謀論ですか。

彼女にセドナに来たきっかけを尋ねたら、「離婚です。夫がわたしのスピリチュアルな世界を理解してくれなくて、3年前にセドナに来たんです」とのこと。

ああセドナに来てよかったね、と心から思った。別に皮肉でもなんでもなく、彼女が受け入れられる場所があって本当によかった。彼女のような人は日本では生きにくそうだから。

結局、ボルテックスが何なのかは最後までよくわからなかったのだけれども。

写真は、エアポートメサから見たセドナの住宅街。緑の中にさりげなく隠れるようにして住宅が点在している。

送信者 sedona

そして午後には、私のたっての希望でスケジュールに組み込んだ場所へ行くことに。

セドナから北へ車で40分行くと標高2100メートルの高原の町フラッグスタッフに着く。そこからさらに高速道路を西に向かうこと50分、まったくなんにもない荒野の真ん中に突如現れるのが地球にあいた巨大な穴、バリンジャー隕石孔、またの名をアリゾナ大隕石孔である。

約5万年前、20〜30mの隕石が落下してできた、直径1.2キロメートル、深さ170メートルの巨大な穴である。

ここは、私にとっては子供の頃に見た科学図鑑には必ず載っていた憧れの場所なのだ。


大きな地図で見る

現地での呼び名はシンプルに"Meteor Crater"。隕石孔といえばここ以外ないね、という実に傲慢な態度である。さすがアメリカ。

送信者 sedona

クレーターの脇にはヴィジター・センターがあって、隕石やクレーターについて、写真や映像でかなり充実した説明がなされている。シアターもあって、隕石孔について解説する10分ほどの映画が繰り返し上映されているのだけど、それを見ていて驚いたことがひとつ。その映画のナレーターは確かに「バリンガー」と発音していたのだ。

ええええ、30年来バリンジャー隕石孔だと思っていたけど、実は違ったのか。そうすると『歯と爪』の作者もほんとはバリンガーだったりするのか?

さらに屋外にはアポロ司令船のテスト機と宇宙飛行士の名簿を刻んだ壁があったりする。よく考えればクレーターと全然関係ないような気もするが、宇宙つながり?

送信者 sedona
送信者 sedona

ヴィジター・センターを出て、いよいよ隕石孔と対面。クレーターの縁に設けられた展望台から望むのは、直径1.2キロメートルの巨大な穴である。クレーターの中には一本の草木もなくごつごつした岩が転がっている。 クレーターの底面中央には、地質学者バリンジャー(バリンガー?)が隕鉄を探すために掘った穴があいているが、一般の観光客が入れるのは外縁部までで、底に降りることはできない。

送信者 sedona
送信者 sedona

Tags:
本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ カルティエ [Does your blog have a contact page? I'm having trouble loc..]

_ louis vuitton purses knock off [サイコドクターぶらり旅 - セドナ旅行2日目 louis vuitton purses knock off http..]

_ gucci outlet [サイコドクターぶらり旅 - セドナ旅行2日目 gucci outlet http://is.gd/guccioutl..]


2009-09-24 [Thu]

セドナ旅行3日目 Gg[ubN}[N

翌日は現地ツアーでグランド・キャニオンへ行ってみる。ほらやっぱり定番だし一度は見ておきたいと思うじゃないですか。セドナはこのあたりの観光の中心地なので、いろいろとツアーが出ているのだ。

参加者はアメリカ人のお年寄りが多くて日本人はわれわれ二人だけ。やっぱり普通のアメリカ人は車で行くんだろう。

さて初めてみたグランド・キャニオンなのだけれども、ひとはあんまり巨大すぎるものを見ると遠近感がつかめず実感が湧かなくなるもので、なんかやたらとでかいという感想しか持ちようがない。だいたい動きも何もないのでマット画だったとしても区別がつかない。

送信者 sedona
送信者 sedona

というわけでグランド・キャニオンについては特にこれ以上話すこともないので、スカンクの話をする。スカンク。

セドナ周辺はスカンクが多いところである。フラッグスタッフへの道路を走ると、かなりの頻度でスカンクの死体が転がっているのを見かける。車に轢かれたのである。スカンクといえばくさい屁なのだけど、実際その臭いはたいへんなもので、死体の脇を通るだけで車の中に臭いが漂ってくるくらい。実際に轢いてしまったりすると、臭いがとれず車は売るに売れなくなりたいへんだそうだ。

ホテルに戻ってからも、駐車場にスカンクが出てホテルの人に追い払われている場面に遭遇。ハチ公物語をリメイクした『HACHI』という映画で、庭にスカンクが現れてリチャード・ギアが慌てるという場面があったのだけど、実際田舎町であれば町中にスカンクが現れるのは珍しいことではないのかも。

ナヴァホ族居留地の中にあるキャメロンという町のみやげ物屋に寄って(やっぱり並んでいるのはカチーナとかドリームキャッチャーとか。でもカチーナはナヴァホ族じゃなくホピ族では?)、夕方にはセドナに帰り着き、夕食はメキシコ料理店で。さすがアメリカだけあって、どこのレストランでも分量が多くて、だいたい前菜とメインを一皿ずつ頼んでふたりで分けて食べればちょうどいい感じ。あと、ビール好きからすると、どこのレストランにも地ビールも含め複数種類のビールがあって、エールやスタウトなどが飲めるのがうれしい。日本だとラガービールしか選択肢がないからなあ。それから禁煙が徹底しているのもたいへんうれしい。

アメリカではペットボトルや缶の飲み物といえば、甘ったるいソフトドリンクしかない(水を除いて)と思っていたら、アリゾナ・グリーン・ティーという飲み物が売られていた。どうやらアメリカでは緑茶が健康飲料としてブームになっているらしい。さっそく買ってみたら、これが緑茶というか、お茶にたっぷりの蜂蜜を入れて朝鮮人参で味付けした代物。いやお茶がいくら健康にいいと言ってもこんなに甘くしちゃ台無しだと思うのだけど。

Tags:
本日のツッコミ(全99件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ fake hermes [サイコドクターぶらり旅 - セドナ旅行3日目 fake hermes http://www.voguebagssto..]

_ コールハーン [I like what you guys are up too. This sort of clever work ..]

_ ボッテガベネタ [Write more, thats all I have to say. Literally, it seems a..]


2009-09-25 [Fri]

セドナ旅行4日目 Gg[ubN}[N

この日の午前中は、ホーリークロス教会やスライドロック州立公園など、セドナ近郊の名所をいろいろ回る。ホーリークロス教会は、フランク・ロイド・ライトの弟子だという女性デザイナーが私費を投じて建てたもの。ただし彼女が建物を設計したのは後にも先にもこの教会のみで、弟子というより一方的な信奉者に近いという。

送信者 sedona
送信者 sedona

教会から見下ろすとたいへん目立つ豪邸は、ガイドさんによれば、レーシックを発明したルーマニア人眼科医のものだとか。ただし、調べてみてもレーシックの発明者に、該当しそうなルーマニア人は見あたらないので、ほんとうかどうかはわからない。

送信者 sedona

水がきれいなスライドロック州立公園では、中米系の太った子供が川を滑って遊んでいた。なんでスライドロックというんだろうと思っていたのだけど実際に見て氷解。岩を滑るからなんですね。それにしても太りすぎだ。

送信者 sedona

午後は、シャトルバス(無料!)に乗って、テラカパキやヒルサイドといったギャラリーやショップが並ぶ地区を回ってみた。このあたりはセドナ市内でもおしゃれっぽい地域で、売られているものも絵画や彫刻などアップタウンに比べて高い。

送信者 sedona

しかし、そんなおしゃれなテラカパキ地区の道路を挟んだ向かいに、セドナUFOストア(通販もやってますよ)にクリスタル・キャッスルという怪しげなショップが並んでいるのがおもしろいところ。

送信者 sedona

送信者 sedona

このUFOストアには、エリア51Tシャツだの、地元のUFO研究家が書いたガイドブックだのが売られていた。

送信者 sedona

こうして写真を並べてみるとなおさら感じるのだけれど、セドナというのはどうもテーマパークじみた町である。ネイティヴ・アメリカンの聖地という触れ込みで、町にはドリームキャッチャーやカチーナなど、ネイティヴ・アメリカンが作ったみやげ物があふれているにも関わらず、実際のネイティヴ・アメリカンはここにはほとんどいない(地価が高く住めないのだ)。ここに住んでいるのは白人の年配者がほとんどで、その他の人種はごく少数。観光客も白人が圧倒的に多い。トレッキングやジープツアーなどさまざまなアトラクションが用意されているが、町全体に生活感がなく、ゴミ一つ落ちていない。この町は、白人のための、ネイティヴ・アメリカンと癒しのテーマパークなのである。

セドナにはサンダーマウンテンという岩山がある。観光ガイドは必ず、セドナに滞在していたウォルト・ディズニーがこの山を見てビッグサンダーマウンテンを思いついた、という話を紹介してくれるのだけれど、この話はかなり疑わしいと私は思う。

ウォルト・ディズニーがセドナに滞在したのは40年代から50年代頃のことらしい。ディズニーが亡くなったのは1966年。一方、ビッグ・サンダー・マウンテンは1974年頃から計画が立てられ、オープンしたのは1979年。デザインしたのはトニー・バクスターという社員である。これだけ年代が離れていると、さすがにディズニーが思いついたとは言いがたいのではないか。

また、セドナがネイティヴ・アメリカンの聖地であるという言説もかなり疑わしいと思っている。確かにネイティヴ・アメリカンがこのへんに住んでいた跡は残っているのだけれど、聖地であるという証拠はどこにもない。ここが聖地だという話は、すべてこの地にニューエイジの人たちが集まってきてからのものなのである。

セドナがニューエイジの聖地になったのは1980年頃からのこと。そうなるに至った過程のあるエピソードは、日本ではあまり知られていない話なので、紹介してみたい。

1940年代にセドナに広大な牧場を購入し邸宅を建てたのが、トランスワールド航空(TWA)社長のジャック・フライ。TWAは当時大富豪ハワード・ヒューズに買収され、潤沢な資金を背景に大躍進を続けていた。邸宅を含む牧場の敷地のごく一部が、現在はレッドロック州立公園になっている。

ジャック・フライ社長の妻ヘレンは、アメリカ屈指の大富豪であるコーネリアス・ヴァンダービルト4世の元妻という人物で、芸術家としてセドナの最初のアートセンターを作ったメンバーの一人でもある。

ジャックとヘレンは1950年に離婚。ヘレンは引き続きセドナに住み続けるが、70年代になるとヘレンはエッカンカー(Eckankar)というニューエイジ教団にのめりこむようになってしまう。莫大な財産を持ったヘレンはエッカンカーにとっては重要メンバー。どういう経緯かは明らかでないが、1976年にヘレンは邸宅と牧場を教団に贈与。その後ヘレンは自宅を買い戻そうとしたが叶わなかった。1979年にヘレンは死去。遺族と教団との泥沼の法廷闘争の末、土地と邸宅は結局教団のものになってしまったのである。

セドナがニューエイジの聖地になった背景には、こんな生々しい話もあった、というわけである。

Tags:
本日のツッコミ(全41件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ exobbexuarL [スーパーコピー時計 日本超人気スーパーコピーブランド時計激安通販専門店年最高品質時計コピー、国際ブランド腕..]

_ nalmApand [ 超人気なブランドコピー商品を販売こちらはブランドコピー業内最高レベルを持って、ルイヴィトン、シャネル、グッチなどの..]

_ BagssjpVONSE [スーパーブランドコピー新品が入荷こちらはバーバリーやプラダなどのスーパーブランドコピーの新品をご紹介いたします。新品..]


2009-09-26 [Sat]

セドナ旅行5日目 Gg[ubN}[N

さて実は昨日から宿を移り、市街地からかなり離れたエンチャントメント・リゾートというホテルへ移動している。ボイントン・キャニオンという渓谷の中にある広大な敷地をゆったりと使って作られたリゾートである。建てられたのは1987年とけっこう古いが、2006年にリノベーションされていて、古さはそれほど感じられない。無線LANも完備されてるし。

なんでもここボイントン・キャニオンは「ボルテックス」のある聖地だとかで、建設時には反対運動も巻き起こったとか。ホテルのマークが様式的なインディアンの横顔だったり、テントを模した瞑想ルームがあったりと、ネイティヴ・アメリカンと癒しのイメージがうまく使われたリゾートだ。

土地を奪っておいてイメージだけを勝手に使うとは盗人猛々しいという気もしないでもないが、たいへん居心地がいいリゾートなのは確かだ。ここにいると、まあ、難しいことはともかく、気持ちいいんだからいいじゃん、という気分になってくる。

敷地内には客室コテージが点在、あまりにも敷地が広いので荷物を運ぶためゴルフカートのような車が走り回っている。まったくの山の中なので、夜は天の川がくっきり見えるくらい星がきれいだし、敷地内では鹿や野兎が跳ねているのも見た。まさにおとといは兎、きのうは鹿……ってやつだ(わからないひとはいいです)。

さて、実は昨日の午前中はカセドラル・ロックという岩山に登るはずだったのだけれども、10日ほど前に大雨による土砂崩れが起きてまだ復旧が終わっていないとのことなので中止。せっかく歩く気満々でセドナにやってきたというのに、これでは私のやる気が収まらない。そこで今日は、ホテルのすぐそばにあるボイントン・キャニオン・トレイルという約4キロのトレッキングコースを歩いてみることにした。雲ひとつないアリゾナでは、日中は暑くて死ねるので、出発は早朝。

送信者 sedona

写真はホテルからトレイルの入口。カードキーで門があく。右端の岩は2日目にも見たカチーナ・ドール。2日目に行ったところとは岩を挟んでちょうど反対側にいることになる。

送信者 sedona

トレイルから見たホテル全景。

見上げれば赤い岩山、近くには緑の木々、物音に振り向けば鹿の親子が道を横切っていたりする。日本に比べれて乾燥しているので、汗もそれほど出ない、歩いていてたいへん気持ちのいいコースである。

送信者 sedona

しかしわれわれときたら、筋金入りのインドア派であり、日本ではほとんど体を動かしたこともない自他共に認める運動不足。道は比較的平坦なのだけど、行けども行けども終わりが見えず、「ここが俺たちにとっての終点だ」と宣言して途中で引き返そうかと思ったこと数回。山道からさっと見晴らしのいい場所に出て、ついに"END OF TRAIL"の看板に出会ったときのわれわれの喜びときたらもう言葉では言い表せないほどであった。

送信者 sedona

往復約8キロの道のりを4時間弱で歩ききり(遅いね、いくらなんでも)、勇躍ホテルに帰り着いたわれわれを待っていたのは、WATSUである。

 

WATSUとは何か。WATER + SHIATSUの合成語で、ストレッチと指圧を組み合わせた水の中で行うマッサージの一種だそうである。日本人ではとても思いつかない略し方からもわかるように、開発者はアメリカ人のハロルド・ダルという人物で、すでに30年近くの歴史があるとか。私もよく知らないのだが、妻がここのスパは有名なのでぜひここで施術を受けたいというので、「自分だけずるいずるい」と駄々をこね、私も受けることにした。

水着を着て予約した時間にスパに行くと、体格のいい男性セラピストが迎えてくれた。スパの屋上にある小さなプールに入り、両足に重しをつけ、シリコーンの耳栓を入れる。後ろから抱えられるような体勢で、プールの中でぐるぐると引き回されるのである。体の力を抜き、ふわふわと海藻のように漂うのは確かに気持ちがよくて、目を開けると青空と赤土の山が目に入ってきてたいへん爽快。ときどき手足を曲げ伸ばししてくれたり、背中や頭のツボを押してくれるのだが、指圧というより触ってるだけという感じで、これは日本人的にはとてもマッサージとは思えない。

ただ、ぐるんぐるんとプールの中を回されるので、これがだんだんと気持ち悪くなってくるのだ。抱きかかえられて背筋を曲げた体勢になったときなど、胃を圧迫されて思わず戻しそうな気分になるのだが、ここはプールの中、そんなことをしたら大惨事である。プールは使えなくなりあとの客にも影響が出る、と思うとぐっと我慢するほかない。

1時間のセッションの後半はひたすら気持ち悪く、WATSUはもう二度とやらない、と心に誓ったのだけれども、いくらぐるぐると回しても口と鼻は常に水上に出してくれていたその技術はさすがとしかいいようがない。

物心ついて以来、男性とこれほど密着して接したのは初めてだということも付け加えておきたい。

Tags:
本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Moncler frakker til salg for kvinder [サイコドクターぶらり旅 - セドナ旅行5日目 Moncler frakker til salg for kvinde..]

_ moncler cazadoras [サイコドクターぶらり旅 - セドナ旅行5日目 moncler cazadoras http://www.kbbott..]

_ moncler herren jacken outlet [サイコドクターぶらり旅 - セドナ旅行5日目 moncler herren jacken outlet http:/..]