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サイコドクターあばれぶらり旅
あばれあばれて七年余
あばれつかれて撃ち果てて
風の吹くままぶらり旅
嗚呼サイコドクター何処へゆく

2006-05-21 [Sun]

ダ・ヴィンチ・コード Gg[ubN}[N

 原作読んでから観に行きました。

 わりあい原作に忠実に作られているし、原作では想像するほかなかった美術品や場面が映像として出てくるので、原作読んだ人にとっては「挿し絵」として楽しめるのではないかと思うのだけれど、未読の人はどうなんだろうか。

 原作も、ちょっとオカルトをかじったことのある人にとってはかなり薄い知識しか書かれていなかったが、映画ではその蘊蓄の部分も省かれてしまい、原作よりさらに薄味な作品になっている。さらに、原作ではさんざん悩んだあげくに解いていた暗号も、ほとんど画面に出ないまま一瞬で解かれてしまうので、見ている方はちょっと肩すかしぎみ。暗号解読ものというのは、あんまり映画には向かない題材のようだ。

 小説ではいろいろ書かれていた登場人物の行動の理由も、映画でははっきりと示されないので、なぜそこでそうするのかがよくわからないのも難点。前半なんて、主人公がエキセントリックな女に振り回されているようにしか見えません(原作でもそういうところはあったが)。

 ただし、後半のオリジナル展開はなかなかよい。後半はやや原作を改変しているのだけれど、原作のミステリとしての致命的な欠陥をうまく処理している上、冗長なところをうまくまとめていて、むしろ映画の方がすっきりとしていてわかりやすくなっている。ここは脚本家の腕を讃えたいところ。

 しかし、原作を読んだときにも思ったのだが、館長、いくらなんでも撃たれたあと、2箇所に暗号詩を残し、それから全裸になって床と胸に図形を描いてから死ぬというのは元気すぎやしないか。私だったら、いくらダイイング・メッセージのためとはいえ、勤め先の床の上で全裸で大の字になって死ぬのはイヤだな。それによく考えればあんまり全裸になった意味ないし。それともそんなに全裸になりたかったのか館長(★★)。

Tags: 映画
本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]
_ chiruru (2006-05-26 [Fri] 21:24)

>しかし、原作を読んだときにも思ったのだが、<br>以降ですが、言われて見ると確かにそうですね。「全裸になった意味がない」にウケました。<br><br>それより致命的な欠陥というのが、読んだのがだいぶ前だったせいもあって思いつきません。

_ Toto (2006-05-27 [Sat] 20:58)

とりあえず、いくら原作が売れてるとはいえCMで黒幕のネタばらしがされてるのはいかがなものかと思いました。

_ anomia (2006-06-06 [Tue] 10:46)

ちょっとカトリックの中の人の服装とかを知るものから見ると、あれはバチカンが激怒しても当然かと。たとえるなら、「(見慣れた)マクドナルドの制服を着た女子店員が、『マクドナルド』という店でハンバーガーに毒を入れる」というシーンのある映画を世界公開しちゃうようなもの。俗世的には、制服の肖像権や商標の無断使用を訴えるのが筋なんだろうけど、普遍を謳うローマ・カトリック教会はそんなことしないだろうし。「『カトリシズム』『ローマ教皇』はローマ・カトリック教会の登録商標です」はかなり笑えるし、「『主イエスキリスト』はローマ・カトリック教会の登録商標です」だったら笑ってるどころじゃない。<br>結局、歴史上の何かについては、過去であればあるほど勝手な解釈やフィクションを作ることが許されるけれど、現存する集団に対してそれをやると問題があるというべきところ、ローマ・カトリック教会はその両方にあてはまるがゆえの問題かなと。<br>どのへんからやりたい放題やっていい過去になるんでしょう。織田信長の描写について子孫から苦情が来たりするのかな。<br>長文ごめんなさい。

_ nihonn (2006-06-12 [Mon] 00:37)

最近、公開された日本映画で、精神疾患にかかわるシーンが多くみられるので、書いてみました。<br><br>「嫌われ松子の一生」<br><br>最後のシーンになって、主人公が精神科に通院しているシーンがあります。映画では過去の回想シーンやオーバーな言動が出ることがよくありますし、この映画でもありました。この映画に限っては、過去の回想シーンやオーバーな言動は、病気の症状として、表現しているのでは、と思ってしまいました。<br><br>「やわらかい生活」<br><br>主人公は躁鬱の症状があるとのことで、処方されている薬の商品名(ルボックス、アナフラニール、パキシルなど)が台詞のなかに出てきます。また、「眠剤」という台詞も出てきます。一般的には「睡眠薬」という言葉のほうが使われやすいとは思いますが。<br>うつ状態の主人公にかわって、ほかの人が薬をもらいにクリニックにいったシーンもありますが、「消毒液のにおいがあまりなかった」という台詞も出てきます。<br><br>ある程度は調べたり、取材をしていないと、こうしたことはできないと思った次第です。

_ Sjscjcmh (2010-02-26 [Fri] 06:33)

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_ viagra (2010-03-08 [Mon] 11:13)

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_ わたしの見た(モノ):「ダ・ヴィンチ・コード」 (2006-05-21 [Sun] 21:16)

「ダ・ヴィンチ・コード」 ダン・ブラウンの原作を読んだのは約一年前。 絵画、歴史的背景、キリスト教など、 全くといっていいほど興味のない私に、 真実を上手く絡めて、 嘘か誠か、強引な展開でも、虚構を信じ込ませてしまう力があった。 謎解きに必要な絵画、建築物、