リボトリール®
(クロナゼパム)
1981年 臨床精神医学
リボトリールは抗てんかん薬。抗てんかん薬の広告には子供の写真が使われることが多いのだが……。
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リボトリール®
(クロナゼパム)
1981年 臨床精神医学 |
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アモキサン®
(アモキサピン)
1981年 臨床精神医学 |
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サイコゾン®
(クロチアピン)
1981年 臨床精神医学
「サイコゾン」というなんともストレートな名前な薬。現在は製造されていない。統合失調症を発症したイラストレーター、ルイス・ウェインが描いた有名な猫の絵が使われている(ウェイン・キャットについては日記の記述を参照。
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スピロピタン®
(スピペロン)
1982年 精神神経学雑誌
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ブロトポン®
(ハロペリドール)
1982年 精神神経学雑誌
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セレネース®
(ハロペリドール)
1982年 精神神経学雑誌
名作の多いセレネースの広告だが、これはわりと普通。
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ロドピン®
(ゾテピン)
1982年 精神神経学雑誌
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クロフェクトン®
(塩酸クロカプラミン)
1982年 精神神経学雑誌
80年代の精神科広告の特徴は、風景や宇宙など、価値を含まないニュートラルなイメージを用いたものが多いことである。
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ナーベン®
(チオチキセン)
1982年 精神神経学雑誌
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ジヒデルゴット®
(メシル酸ジヒドロエルゴタミン)
1982年 精神神経学雑誌
これは精神科薬ではないのだが、精神科の雑誌に載っていたので紹介しておく。「薬理学的耐G服」というよくわからないキャッチコピーだが、実は頭痛・起立性低血圧薬。
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トレンタール®
(ペントキシフィリン)
1982年 臨床神経学
まるで60年代に先祖返りしたかのような横顔シルエット型広告。ちょっとグロい。
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アンプリット®
(塩酸ロフェプラミン)
1984年 臨床精神医学
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メレックス®
(メキサゾラム)
1985年 精神医学
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オーラップ®
(ピモジド)
1985年 精神医学
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リボトリール®
(クロナゼパム)
1985年 臨床精神医学
リボトリールは抗てんかん薬。なんでこんな写真なのかさっぱりわかりません。
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ハイセレニン®
(バルプロ酸ナトリウム)
1985年 臨床精神医学
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トロペロン®
(チミペロン) 1985年 神経精神薬理 |
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トロペロン®
(チミペロン)
1989年 こころの臨床 a la carte
一見、上の広告のカラー版のように見えるが、実は違う写真を使った夏バージョンである。
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デパス®
(エチゾラム)
1985年 神経精神薬理
デパスはよく使われる精神安定剤。画像はルードヴィヒ2世が建てたノイシュヴァンシュタイン城。別に「狂王ルードヴィヒ」にちなんだ、というわけではないと思う。いちばん下の"DEPAS"の文字の影のような、おどろおどろしい"ANGST"(ドイツ語で「不安」)の文字にも注目。
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パプーズ・ボード
1985年 精神医学
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テトラミド®
(塩酸ミアンセリン)
1988年 老年精神医学
80年代はアイドルの時代。女性モデルを使った広告も多くなる。
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ルジオミール®
(塩酸スルトプリド)
1988年 老年精神医学
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ロヒプノール®
(フルニトラゼパム)
1989年 精神医学
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バルネチール®
(塩酸スルトプリド)
1989年 精神神経学雑誌
なぜかパリのエッフェル塔。
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ルジオミール®
(塩酸マプロチリン)
1989年 精神神経学雑誌
一見睡眠薬の広告のようだが、実は抗うつ剤である。
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エミレース®
(ネモナプリド)
1992年 精神科診断学
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サアミオン®
(ニセルゴリン)
1992年 精神科診断学
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テシプール®
(マレイン酸セチプリチン)
1992年 精神科診断学
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エバミール®
(ロルメタゼパム)
1996年 精神科治療学
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エミレース®
(ネモナプリド)
1996年 精神科診断学
開いた窓は、最近の精神科薬の広告でよく使われる象徴的イメージ。精神科薬は社会への窓、というわけだ。
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リーマス®
(炭酸リチウム)
1997年 最新精神医学
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セレネース®
(ハロペリドール)
1997年 最新精神医学
最近の広告では珍しく、統合失調症の体験をそのままヴィジュアル化した作品。さすがは、70年代から統合失調症の不安感をシュールなイメージで表現し続けてきたセレネースである。
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メイラックス®
(ロフラゼプ酸エチル)
1998年 精神神経学雑誌
「MEILAXでリラックス」というコピーと埴輪のキャラクターは業界内では有名。
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リスパダール®
(リスペリドン)
1998年 精神神経学雑誌
ぎりぎりと歯を食いしばる図像はアメリカの広告にはいくつか見られるが、日本では珍しい。
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ドグマチール®他
(スルピリド)
1998年 精神神経学雑誌
開いた窓のイメージ。
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ミラドール®
(スルピリド)
2001年 製薬会社パンフレット
60年代風の横顔イラスト。ミラドールは昔から使われている薬なので、やや古めかしいこうしたデザインがよく似合っている。
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ルーラン®
(塩酸ペロスピロン)
2003年 臨床精神薬理
イラストレーター伊藤正道氏の絵が使われている。
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ドラール®
(クアゼパム)
2004年 臨床研修制度の未来
動物のイラストも、最近の広告によく使われる図像である。これを見てもわかるように、最近の広告は、昔の広告に比べてマイルド化が進んできている。これも時代の流れであり、精神病への偏見をなくすという意味では必要なことなのだろうけれど、昔の広告の方がぱっと見て印象に残りやすいのは確かだ。
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アリセプト®
(塩酸ドネペジル)
2003年 老年精神医学雑誌
初のアルツハイマー型痴呆治療薬。
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リスパダール®
(リスペリドン)
2004年 臨床精神薬理
以前の歯を食いしばる写真は不評だったのか、しばらくすると鳥が羽ばたくこのイラストになってしまった。
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デプロメール®
(マレイン酸フルボキサミン)
2004 臨床精神薬理
新世代の抗うつ剤。日本初の選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)。なぜかマンボウ。
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パキシル®
(パロキセチン)
2004年 精神医学
これも抗うつ剤。パキシルの広告イラストは全世界共通である。
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トレドミン®
(塩酸ミルナシプラン)
2004年 臨床精神医学
これもSNRIという新世代の抗うつ剤。
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マイスリー®
(酒石酸ゾルピデム)
2004年 精神科治療学
睡眠導入剤。2000年代に入ってからの精神科薬広告は、動物や笑顔のキャラクターイラストを使ったものばかり。欧米には多い人間の写真を使ったものはほとんどみられない。現代はキャラの時代なのだ。
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セレネース®
(ハロペリドール)
2004年 精神神経学雑誌
数々の名作を生み出したセレネースの最新の広告だが、昔のインパクトはすっかりなくなり、開かれた窓という定番デザインを使った穏当なものに。
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ハルシオン®
(トリアゾラム)
2004年 日本社会精神医学会雑誌
おそらく日本一有名な睡眠導入剤。鳥が寝ている図像が使われているのは、「ハルシオン」が英語でカワセミのことだからである(ただし、薬は"Halcion"で、カワセミは"halcyon")。
さて、それではなぜカワセミが睡眠薬の名になったかといえば、それはギリシア神話に由来する。風神アイオロスの娘ハルキュオネとその夫ケユクスはとても仲むつまじく、お互いを「ゼウスとヘラのようね」と言い合ったため、その傲慢さが神々の怒りを買い、ケユクスは航海中に嵐に遭って死んでしまう(私には、ゼウスとヘラが仲むつまじいとはとても思えないのだが)。しかし、嘆き悲しむハルキュオネの姿にヘラが同情し、二人はカワセミに変えられて再会したのである。鳥になったハルキュオネは海の上に浮かぶ巣を作り、冬至の頃に卵を産んだ。そこで父である風神アイオロスは、ハルキュオネが卵を産む間、海に風を吹かせず凪にするようにした。このことから、冬至前後の天候の穏やかな時期のことを"halcyon days"といい、またそこから転じて平穏で幸福な「古き良き日々」のことを"halcyon days"というのだそうだ。 つまり、穏やかで幸福な眠りを与える薬だからハルシオン、というわけである。 |
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ジプレキサ®
(オランザピン)
2006年 製薬会社パンフレット
新世代の抗精神病薬のひとつ。最近の広告には珍しくドラマチックなイメージである。
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デプロメール®
(マレイン酸フルボキサミン)
2006年 精神医学
マンボウじゃあんまりだと思ったのか、少し凝ったイメージに。
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ルボックス®
(マレイン酸フルボキサミン)
2006年 精神神経学雑誌
成分はデプロメールと同じだけど、製薬会社が違うので商品名が違う。
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レンドルミン®
(ブロチゾラム)
2006年 精神医学
睡眠導入剤。妙に80年代風の広告である。
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エビリファイ®
(アリピプラゾール)
2006年 精神医学
もっとも新しい抗精神病薬。道の彼方に不吉なものが待ち受けているように見えるのは私だけだろうか。
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不安障害
広告ではないが、製薬会社が配っているパンフレットに描かれたイラストが素晴らしかったので、付録として紹介する。不安障害、パニック障害の患者が感じている切迫感を、見事に表現したイラストである。
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不安障害
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パニック障害
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パニック障害
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